5月25日に開幕したワイヤレスジャパン2016、BIGLOBEのブースでは、3月に提供を始めた小型Android端末「BL-01」が展示されている。
BL-01は1.6インチのタッチパネルディスプレイを搭載した電池駆動型IoTデバイスだ。GPSや加速度センサー、マイク、スピーカーのほか、MVNOである同社のSIM(3G)も搭載しており、単体で各種データの取得やクラウドへのデータ転送が行える。BIGLOBEはこれを法人向けに開発キットとして提供、ソリューション開発のサポートも行っている。なお、評価用としての提供価格は3万5000円(税・回線別)。
BIGLOBEのIoTデバイス「BL-01」。画面に表示されているのは、
振動を計測することで路面の凹凸を調べるために開発されたアプリケーション
OSにはAndroid4.4を採用しており、アプリを開発・搭載することで、多様な用途に利用できるのが特徴だ。展示ブースでは、周辺に設置されたBeacon端末のデータを収集するIoTゲートウェイとして使うほか、BL-01を自動車に乗せて走行中の振動を計測することで、路面の凹凸を調べるためのアプリケーションが紹介されていた(上画面)。画面上の[REC]ボタンを押すと計測を開始し、自動車を走らせているだけで、その振動幅のデータが取得できる。
なお、BL-01はIPX5/7・IP5X準拠の防水防塵性能も備える。屋外で活動する作業員が身に着けるウェアラブル端末など、多様なシーンで利用できそうだ。
BIGLOBEのブースではこのほかにも、外出先などから自宅内の家電を遠隔制御できるHEMSソリューションや、スマートフォンを内線電話として使えるようにする「スマホ内線電話サービス」など、各種の法人向けソリューションを提示している。
HEMSは、NTT西日本の「光BOX+」を使って中部電力が提供している家庭向けWeb会員サービス「カテエネ」と連携するものだ。
スマートフォン用のHEMSアプリ。左のメニュー画面から遠隔操作したい家電を選び、
現在の状態を確認したり、照明のオンオフや湯沸しなどの制御が行える
光BOX+では、接続したテレビ画面から照明やガス湯沸かし器などの家電を制御することができるが、専用アプリをスマートフォンにインストールすれば、外出先からでもスマホ画面上で、自宅内の家電の使用状況を確認したり、帰宅前にお風呂を沸かしたりといった遠隔制御が行える(上画面)。
スマホ内線電話サービスは、PBXやビジネスホンのような専用装置を置かなくても、クラウド型で内線機能が使えるサービス。スマートフォンのほか、固定型のIP電話機も使用可能だ。7月中旬から提供を始める予定だが、すでにトライアル利用は可能だという。