ドコモが「Premium 4G」を高速化&3.5GHz帯追加――コアネットワークには仮想化技術を導入

NTTドコモは2016年3月2日、「Premium 4G」サービスを強化すると発表した。その内容の1つは通信速度の高速化。受信時最大375Mbpsのサービスを6月から提供する。もう1つは同月に開始する、新しい周波数である3.5GHz帯の追加だ。また、世界初の取り組みだという、コアネットワークの仮想化も公表した。

Premium 4Gは、LTEサービスの中でも複数の周波数帯を束ねて同時に利用するキャリアアグリゲーション技術を活用したサービス。そのキャリアアグリゲーションを強化し、現在の受信時最大300Mbpsから同375Mbpsに高速化する。

今の300Mbpsは、2GHz(112.5Mbps))/1.5GHz(112.5Mbps)/800MHz(75Mbps)の3周波数帯を束ねて実現している。その800MHzをフルLTE化し、2GHz(112.5Mbps))/1.7GHz(150Mbps)/800MHz(112.5Mbps)を束ね、375Mbpsを実現する。

キャリアアグリゲーションを強化し、下り最大375Mbpsへ

新しい3.5GHz帯はTDD方式を利用次に、新たに加わる周波数は、2014年12月に割り当てられた3.5GHz帯だ。LTE専用の周波数として追加する。

3.5GHz帯の追加について、「周波数を道路、データ量を車に例えると、3.5GHz帯は全く新しい道路を作ることに相当する。効果の大きい方策で、混雑が一層解消し、これまでより快適な通信品質を体感できる」と、NTTドコモ取締役常務執行役員の大松澤清博氏は説明した。

LTE専用の周波数として、新たに3.5GHz帯が加わった

この3.5GHz帯では、TDD方式を利用する。周波数帯域を上り/下りで均等に分割して使用するFDD方式に対し、TDDでは同じ周波数帯を上りと下りで使用するため、上下の配分を変えることができる。今後はTDDとFDDそれぞれのメリットを活かし、上りにはFDDの1.7GHz帯で最大50Mbps、下りにはFDDの1.7GHz帯とTDDの3.5GHz帯によるキャリアアグリゲーションで最大370Mbpsのサービスを提供するという。

TDD方式とFDD方式を同時に利用し、受信時最大370Mbpsを提供する

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