国内モバイル通信市場は2014年を境にマイナス成長へ、音声売上の落ち込みを補えず

IDC Japanは2013年12月2日、国内モバイル通信サービス市場予測を発表した。

これによると、2012年の音声通信サービスの市場規模は前年比16.5%減の2兆5730億円、データ通信サービスは同12.3%増の4兆740億円だった。LTEの本格普及によるデータ売上の拡大により、2014年までは国内モバイル通信サービス市場は成長が続く見込み。

だが、人口減少や回線の飽和、VoIP/メッセージングサービス事業者やMVNOなどとの価格競争のさらなる激化などを背景に、データ売上の伸びが音声売上の落ち込みを支えられなくなり、その後は減少に転じるという。2006年に5兆円以上あった音声通信の市場規模は、ほぼ半減している。

IDC Japan コミュニケーションズ リサーチアナリストの鳥巣悠太氏は、このような状況下でモバイルキャリアが通信サービス収益を拡大するには、「長年のノウハウが蓄積している『ネットワークリソースの主導権』を活用することで、コミュニケーションサービスにおけるQoS活用、IoT(Internet of Things)/M2M(Machine to Machine)時代に向けた対等なパートナーシップの拡大、Wi-Fiインフラとの相互補完の強化などが重要になる」としている。

国内モバイル通信サービス市場売上額予測
国内モバイル通信サービス市場売上額予測

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