富士通・1FINITY・米ArrcusがAIインフラで協業 ネットワークOSや量子コンピューター等をセット提供

富士通とその子会社の1FINITY、米Arrcus社の3社は、生成AI時代のデジタルインフラ構築に向け、戦略的パートナーシップを締結した。富士通が開発する量子コンピューターやAIデータセンター向けの省電力プロセッサー「MONAKA」と、Arrcu社のホワイトボックス向けネットワークOS「ArcOS」をはじめとするソフトウェア製品群をセットにし、通信事業者やデータセンター事業者に提供していく考えだ。

富士通、1FINITY、Arrcusの3社は2025年9月3日に共同記者説明会を開催し、ネットワークソリューションの提供に向けた戦略的パートナーシップを締結したと発表した。

Arrcus Chairman&CEOのシェイカー・アイヤー氏

(左から)Arrcus Chairman&CEO シェイカー・アイヤー氏、富士通 執行役員専務 ネットワーク&データセンターBG長 兼 1FINITY 代表取締役CEO 森林正彰氏

1FINITYは、富士通のネットワーク事業を担う100%子会社として設立され、今年7月に事業をスタートした。同社の代表取締役社長CEOは、NTT西日本前社長の森林正彰氏が務めている。

2016年に創業したArrcusは、米カリフォルニアに本社を構え、ホワイトボックス向けネットワークOS「ArcOS」をはじめとするソフトウェア製品群を提供している。

ArrcusのネットワークOSは“ゲームチェンジャー”

一般的なPCにWindowsやMacOSがインストールされているように、ネットワークの世界でも、スイッチやルーターなどの機器にはOSが必要となる。これまでは、このOSとハードウェアが“一体型”で提供されてきたが、コスト削減や柔軟性の観点から、これらを分離する動きが広がっている。

こうした流れの中で、ArcOSもそのソリューションの1つとして注目されている。「ArcOSを活用することで、40%以上のコスト削減を実現可能だ。そして、データセンターやクラウド、エッジなど、1つの共通OSですべての領域をカバーできる」とArrcus Chairman&CEOのシェイカー・アイヤー氏は語った。

ArcOSの概要

今回のパートナーシップにより、富士通と1FINITYが販売代理店となり、通信事業者やデータセンター事業者、エンタープライズ企業などに向け、Arrcusの製品群を国内外へ展開していく。

森林氏は、「Arrcusは、ネットワーク業界にゲームチェンジを起こせる企業だ。富士通グループにとって、良きパートナーになると考えている」と話した。

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

FEATURE特集

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。