ソフトバンクは2012年7月31日、2013年3月期第1四半期決算を発表した。売上高は前年同期比0.3%増の7669億円、営業利益は同9.3%増の1921億円。いずれも過去最高となった。
2006年から7期連続の最高益となった |
営業利益率は25.1%で、NTTドコモを追い抜き、KDDIの倍以上におよんだ。
ソフトバンクは唯一、営業利益率を前期より伸ばした |
ソフトバンクの孫正義社長は利益拡大の要因として、端末契約数とそれに伴う通信料売上が順調に伸びていることなどをあげたほか、「当社は他社と違ってARPU(加入者一人あたりの月間売上高)を着実に伸ばしている。ARPUと契約者数を同時に伸ばすことが、売上を上げるには不可欠」と弁を振るった。
ソフトバンクの孫正義社長 |
ソフトバンクの端末の累計契約数は3440万契約で、auの3568万契約に迫る勢いだ。また、ウィルコムの契約数も過去最高の486万契約に達している。
同社が販売しているiPhone 4Sがスマートフォンの市場シェア全体の28%を占めており、法人に使われているタブレット端末の8割もソフトバンクが占めているという。iPadの法人顧客数は7万社超にもおよぶ。
移動体通信料の売上の内訳を見ると、音声収入の減収以上にデータ収入の伸びが顕著であり、それが売上増に結びついたようだ。
孫社長は「今後はデータ収入の成長により注力し、2016年に売上1兆円に到達するという目標を達成する」と語った。
また、2012年7月25日から提供を開始した900MHz帯「プラチナバンド」による通信サービスについても触れ、2013年3月末までに1万6000局増設し、2014年3月末までにさらに1万局を加え、計2万6000局の増設を計画していることも明かした。