米ゼットスケーラーは米国時間の2025年7月8日、SIMカードだけでIoTおよびOTデバイスのセルラー通信をゼロトラストで保護するソリューション「Zscaler Cellular」を、今年8月から世界各地を対象に正式提供すると発表した。
同ソリューションは、VPNやソフトウェアエージェントを必要とせず、SIMカードをインストールするだけでIoT/OTデバイスを自動的にあらゆるセルラーネットワークに接続させながら、同社の「Zero Trust Exchange」プラットフォームを通じて通信を安全にルーティングする。これにより、デバイスごとの完全な分離を実現し、攻撃対象領域をゼロに抑えるという。
近年、IoT/OT活用が広がる一方で、従来のファイアウォールやVPNベースの対策はスケーラビリティや管理性の課題を抱えており、ゼロトラスト原則が適用されないセルラーネットワークがセキュリティの盲点となっていた。同ソリューションはこうした課題に応えるものととなる。
また、同社はNTTをはじめとする通信事業者と連携し、同ソリューションを活用したマネージドセキュリティサービスも展開するという。企業はこれにより、グローバル規模でゼロトラストをセルラー接続に適用し、安全なデジタルトランスフォーメーションを推進できるとしている。
同ソリューションはすでにスウェーデンの金属・工具メーカーSandvikや、米国の運輸会社Maverick Transportationなどの大手企業で採用されているという。