フォーティネットは2025年4月21日、同社のAI機能「FortiAI」をセキュリティファブリックプラットフォームの全製品に拡張したと発表した。新たなエージェント型AIの導入により、高度化するサイバー脅威への対処力を強化するとともに、ネットワークやセキュリティの運用効率を大幅に向上させるという。
今回、FortiAIを拡張するにあたり、「FortiAI-Assist」「FortiAI-Protect」の2つの領域に新機能を追加した。
FortiAI-Assistでは、生成AIやAIOpsを活用したエージェント型AIが、ネットワークやセキュリティ運用を自律的に実行。構成変更やトラブル対応を自動化し、ユーザー影響が出る前に障害を検知・修復する。また、アラートの優先順位付けや脅威ハンティング、攻撃の根本原因分析といったセキュリティ分析も自動で行う。
FortiAI-Protectは、AIドリブンの検知技術を強化し、6,500超のAI関連URLを分析。生成AIアプリの利用状況やデータ流出のリスクを把握し、ゼロトラストの考え方に基づいてアクセス制御を行う。さらに、IPS(侵入防止システム)やマルウェア対策も機械学習により進化させ、未知の脅威への対応力を高めている。
また、これらの機能に加えて、生成AIを活用した社内システムに対してゼロトラストアクセスやWeb/API保護を提供する「FortiAI-SecureAI」を使用することにより、企業は安全にAIシステムを導入できるという。主要クラウドサービス上のAIワークロードを守りつつ、データの整合性と知的財産の保護も図る。