ワイヤレスジャパンのKDDIブースでは、Android端末の体験コーナーに広いスペースが割かれているが、なかでもUIまで独自開発したデザイン端末「INFOBAR」については専用コーナーまで設けられ、同社が提案するスマートフォンの新しい世界観をじっくりと見ることができる。
もう1つ前面に打ち出されたのが、スマートフォンの本格展開の鍵となるインフラだ。LTE/3G、WiMAX、Wi-Fiなどを組み合わせて、いつでもどこでも最適なネットワークが利用できる「マルチネットワーク」のコンセプトが訴求されている。
このうちLTEでは、すでに始まっている1.5GHz帯でのフィールドトライアルで用いられているソニー・エリクソン製の800MHz/1.5GHz帯対応の小型試作機が初公開されている。有線接続環境でのデモでは60Mbps前後のスループットが出ており、来年12月のサービス開始に向け、技術開発が最終段階に入っていることがアピールされている。
ソニー・エリクソン製のLTE試験端末 |
この夏から本格展開を開始する公衆無線LANサービスの「au Wi-Fiスポット」も強く訴求されていた。他社とのローミングを含め1年で10万局の基地局を整備、渋谷などの高トラフィック地域では屋外もエリア化するという意欲的なコンセプトをアピールしていた。Wi-Fiと3Gの双方が利用できる場合、より高速に利用できるネットワークに自動接続するコグニティブ技術を応用したアプリの紹介も行われている。3Gトラフィックの急増は各キャリア共通の悩みだが、Wi-Fiは3Gネットワークのトラフィックをオフロードする有力手段となるものだ。
このほか、定額で無制限で楽曲をダウンロードできる音楽配信サービス「LISMO unlimited」をはじめ、スマートフォンを対象としたコンテンツプラットフォームや法人向けのセキュリティソリューションなども出展されている。
無制限で楽曲がダウンロードできるスマートフォン向け音楽配信サービス |