オフィスも在宅も差がないハイブリッドワークを支援シスコが新生Webexを発表、追加機能は「9カ月で800超」

シスコがWebexをリブランディングした。会議・チャット、クラウドPBXに加え、参加者への投票・集計、オンラインイベント向け機能など多様なコミュニケーションツールを単一プラットフォームで使える「Webex Suite」を発表。リモート環境でも対面以上の体験を伴った仕事ができる「ハイブリッドワーク」を推進する。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本でも一気にテレワーク/リモートワークが普及したが、働き方はこの後どう変化していくのか。

「ワクチン接種が進み、コロナ後のニューノーマルな時代になっても、全員がオフィスに戻るのではなく、ハイブリッドな働き方が定着すると考えている」

2021年7月7日にシスコシステムズが開催した記者説明会で、代表執行役員社長の中川いち朗氏はそう述べた。コロナがたとえ収束しても、以前の“オフィス中心”の働き方へ戻ることはない。「今後は共存。どんな働き方でも最適なパフォーマンスが出せるハイブリッドワークの世界になっていく。企業も、そうした環境を提供することが大きな価値になる」と展望した。

2021年以降は、オフィスにも在宅/リモートにも偏らないハイブリッドワークが広がる
2021年以降は、オフィスにも在宅/リモートにも偏らないハイブリッドワークが広がる

在宅・リモートワークで“対面以上のリアルな体験”
今回発表した「Webex Suite」は、この「ハイブリッドワーク」のモデルをサポートするための新たなソリューションだという(米国では6月8日に発表)。ビデオ会議ツールとして多くのユーザーを獲得してきたWebexをリブランディングし、多くの新機能を追加した。これまで独立したアプリケーションとして提供してきたミーティング、電話、メッセージング機能などを統合。さらに、買収によって得たアンケート投票・集計、オンラインイベントプラットフォーム等の機能も組み込んで提供する。

シスコシステムズ 代表執行役員社長の中川いち朗氏(左)と、 コラボレーション・アーキテクチャ事業担当 執行役員の石黒圭祐氏
シスコシステムズ 代表執行役員社長の中川いち朗氏(左)と、
コラボレーション・アーキテクチャ事業担当 執行役員の石黒圭祐氏

ZoomやMicrosoft Teamsなどとの競争が激化するなか、Webexも新たなニーズに応えるため、かつてないペースで新機能の開発を進めてきた。コラボレーション・アーキテクチャ事業担当 執行役員を務める石黒圭祐氏によれば、「2020年9月からこの5月までに追加した新機能は800以上」にものぼるという。

さらに、「それを補完するテクノロジーを持つ企業4社も買収」(同氏)し、その技術をWebex Suiteに組み込んだ。大規模ライブイベント向けのプラットフォームである「Socio Labs」、投票やクイズ・質疑応答などの機能を持つセミナー・イベント向けWebツール「Slido」などだ。

Webex Suiteへのリブランディングにより、ロゴも一新した
Webex Suiteへのリブランディングにより、ロゴも一新した

ハイブリッドワークに移行するには、オフィスにいても在宅勤務でも、外出先でリモートワークをしていても、場所・環境を問わず「リアルに近い状態を実現する。オンラインでも、対面で会う以上の体験を作らなければならない」と石黒氏は話した。Webex Suiteでは、どのような機能によってこれを実現しようとしているのか。以下、説明会で特にクローズアップされた新機能を紹介しよう。

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