屋外Wi-Fiでキャンプ場をオフィスに 成田ゆめ牧場が狙う企業ニーズの開拓

年々人気が高まるキャンプ場は、今や休日は満員状態だ。そこで次に開拓したいのが平日客。成田ゆめ牧場のターゲットは企業だ。テントサイトをWi-Fiエリア化し、アウトドアワーキング需要を掘り起こす。

「週末の利用は3月から12月までほぼ満杯で、多い時には1000人程度のお客様に来ていただいている。現在のスタイルでは週末のテコ入れは頭打ちの状況で、伸ばすなら平日しかない。この残されたフロンティアを開拓するため、今回の企画を考えた」

開放感あふれるキャンプサイトをワーキングスペースとして提供する「Officeまきば」プランを6月から開始した成田ゆめ牧場ファミリーオートキャンプ場(千葉県成田市)。運営する秋葉牧場 観光事業部 部長の鈴木卓氏は、新プランの狙いをそう語る。

秋葉牧場 観光事業部 部長の鈴木卓氏
秋葉牧場 観光事業部 部長の鈴木卓氏



以前から企業の新人研修などに使いたいという要望を受けており、「潜在的なニーズはあるという見立てはできていた」が、コロナ禍でテレワークやワーケーションへの関心が一気に高まったことを受け、Officeまきばをスタートさせた。



Officeまきば

Officeまきばは平日限定のプランで、タープや机・椅子などはレンタル可能。
ヤギを傍に仕事ができる特別無料オプションも好評だ



企業に対して訴求するのは、オフィス街とは異なる非日常的な環境で仕事をすることで生まれる新しい発想や一体感などだ。「いつもと違うアイデアや発想が生まれたり、あるいは同僚との関わりかたが変わったりといった効果が期待できる」。また、感染症対策の観点でも、「三密」を避けながら対面で仕事ができる利点がある。

月刊テレコミュニケーション2020年10月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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