豊富な管理機能が無料で使える ログや設定の取得、障害解析も
ダイナミックDNS機能に留まらず、NetMeisterは運用管理のフェーズでも大きな効果を発揮する。
管理対象の教育委員会・学校に設置したネットワーク機器が、クラウドから一括で管理可能だ。「同様のサービスは他社にもあるが、NetMeisterなら対応機器さえあれば無料で使える」(大西氏)
NetMeisterにログインすると、まずダッシュボード画面が表示される。ここでは、管理対象となる教育委員会・学校の接続状態、装置の異常数や直近のアラーム一覧などが簡潔に表示される。
装置画面では、各装置のシリアル番号やファームウェアのバージョン、アラーム情報などの概要・状態が確認できるだけでなく、コンフィグファイルや装置情報の取得、ファームウェアの更新など、メンテナンスで必要となる様々なアクションを用意している。
アクセスポイントの詳細情報には、クライアント1台1台がどのぐらいの電波強度で接続しているかを示すRSSI値も表示される(図表2)。
図表2 NetMeisterの装置画面(クリックで拡大)
ルータ配下でIPを持つ機器については一覧で確認できるほか、各行にメモ機能がついているため資産の把握・管理としても活用可能だ。「接続機器を登録しておけば、動作中の機器だけでなく、疎通が取れない機器も表示される点も好評」(大西氏)だという。
また、NetMeisterでは遠隔から各装置のログも取得できるので、「担当者が障害対応をする前に教員がアクセスポイントを再起動したためにログが消失してしまうなどの心配もない」と大西氏は続ける。
これらの画面を見れば、例えば40台のタブレットを使用している教室で1台だけ繋がらないという問い合わせが来ても、現場に行く前にある程度不具合の原因を絞り込むことができる。
このように、同社の最大の強みは、「教育委員会・学校の困りごとを“総合的に”解決できること。製品単体ではなく、ネットワーク全体を見た提案をしている。NetMeisterという無料で使えるクラウド管理サービスがあって、かつNGN IPv6網で学校間VPNを速く・安くできる。さらに端末の無線アクセスポイントの性能も非常に高い」(小林氏)。
「どんなに良い製品を使っても、100%障害が起こらないということはない。我々のソリューションを組み合わせれば、現地に行かずに問題を解決する手助けができるので、何か起こった時にも素早く対応できる」(大西氏)
低速回線エリアでも諦めない 痒い所に手が届く充実のプラン
この他にも、同社は屋外対応の無線マルチホップルータ「MR300」を活用したプランも用意している。
「光回線を使えるところはいいが、実はADSLやLTEしか引けない立地の学校・拠点が全国にはまだまだある。そこでWi-Fiの5GHz帯をマルチホップさせ、新たな敷設工事の必要なしに簡単・安価にLAN増設ができる」(大西氏)。
5kmほどの距離でも、十分な速度でネットワークを利用できるという。MR300では多段中継時のスループット劣化を最小限に抑えるため、山や建物を迂回した場合にも快適な通信が実現できる(図表3)。
図表3 MR300によるマルチホップのイメージ
学校への導入事例は現時点ではないが、工事現場に導入した際には「1.6km先の工事エリアから事務所までの高精細映像の常時伝送にも活用されているほど。高速回線が届かない立地の学校にも活用できると考えている」(同氏)。
多数台同時接続、立地、ネットワーク管理者やコストの不足など、無線LAN環境の整備と一口に言っても、学校ならではの課題は多く、その実現は容易ではない。そうした実情を把握し、他社にはできないコストで、先生の“困った”をトータルで解決するNECプラットフォームズの真摯なソリューションを、ぜひ利用してほしい。
<お問い合わせ先>
NECプラットフォームズ株式会社
URL:https://www.necplatforms.co.jp/product/lan.html