Big Switchが「オフィス」に進出――ユニアデックスとキャンパス向けSDN製品

データセンター向けSDN製品で実績を積み重ねてきたBig Switch Networksがオフィス市場に進出する。

“相棒”となるのは、以前からBig Switch製品を取り扱ってきたユニアデックスだ。「BigCloud Fabric for CampusCore」を11月から提供開始している。

同製品は、データセンター向けSDN製品の「BigCloud Fabric」(以下、BCF)のキャンパスネットワーク版だ。機能の一部を省略することで、オフィスでも採用しやすい価格を実現しているという。

データセンターに特化してきたBigSwitchが、BCF for Campus Coreの発売を決めたのは、ユニアデックスからの申し出がきっかけだった。

「5月に米国本社へユニアデックスのエグゼクティブの方々に訪問いただいた際、BCFをキャンパス向けにも売りたいという申し入れがあった」とBigSwitchの糸井恭太氏は振り返る。

「国内で初めて、BCFをあるデータセンターに導入して以来、これ以上ない出来栄えのSDN製品と評価してきた。ただ、日本市場を見ると、データセンターよりもキャンパスのお客様のほうが多い。実際、キャンパス向けに導入したこともあり、かなりのビジネスになると考えた」とユニアデックスの上水公洋氏は狙いを説明する。

(左から)Big Switch Networks システムエンジニアの安田哲氏、同チャネルアカウント 部長の糸井恭太氏、ユニアデックス ビジネス企画推進本部 ビジネスソリューション企画部 マーケティングマネージャーの上水公洋氏
(左から)Big Switch Networks システムエンジニアの安田哲氏、同チャネルアカウント 部長の糸井恭太氏、
ユニアデックス ビジネス企画推進本部 ビジネスソリューション企画部 マーケティングマネージャーの上水公洋氏

キャンパスが1台のスイッチにBCFは、複数のネットワーク機器をあたかも1台のスイッチのように管理可能にするSDNソリューションだ。同社のネットワークOS「Switch LightOS」を搭載したホワイトボックススイッチを、SDNコントローラーから集中制御することで実現する。

BCF for Campus Coreでは、複数のキャンパス向けコアスイッチを、論理的に1台のスイッチとして構成・管理することができる。

「キャンパスネットワーク全体が1台のスイッチになる。質の高いネットワーク環境を簡単に構成でき、しかも容易に維持できるのがメリット」と上水氏は語る。

例えば、キャンパスネットワークを構成する1台のスイッチが故障したケースを想定しよう。BCF fo Campus Coreなら、「スイッチを取り替えて、同じ配線をして、MACアドレスを書き換えるだけで動き出す。そのため有スキル者がいなくても、障害対応できるようになる。また、トラブルの際、通常であれば1台ずつチェックする必要があるが、SDNコントローラーがすべてのスイッチの状態を見ているので、コントローラにアクセスするだけでトラブルシューティングが行える」とBig Switchの安田哲氏は紹介する。

さらに、論理的には1台のスイッチになるので、設定の複雑性もそもそも排除できる。人的ミスが発生する可能性自体を削減できるのだ。

月刊テレコミュニケーション2019年1月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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