「ベンダーフリーなクラウド」を提案
新製品の発表会見では、合わせて、シーゴシステムズ・ジャパン代表取締役の尾方一成氏が、国内販売戦略について説明した。今回行ったラインナップの拡充を背景に、幅広いクラウド構築ニーズに対応。サービスを止めずに設備を拡張・変更できる『オンデマンドI/O』の利点をアピールするほか、「特に日本では、セキュリティとパフォーマンスの保証」がクラウドサービス提供のキーになると語り、仮想NIC/HBA単位、バーチャルマシン/MAC/VLAN単位といった用件に応じた帯域保証などで、そうしたニーズに応えていくとの考えを示した。そのうえで、サーバーベンダーに捉われない「ベンダーフリーなオープンなクラウド環境を広げていきたい」という。
シーゴシステムズ・ジャパン代表取締役の尾方一成氏 |
また、I/O仮想化コントローラー製品そのものに加え、クラウド基盤の運用管理負荷を低減するための運用ツールの拡充も進める。すでに、Vmware vCenterやMicrosoft SCOM、EMC DPAといった他ベンダーが提供する運用ツール上で、シーゴシステムズ製品によるI/O仮想化の統合運用が可能になっている。加えて、シーゴシステムズの「Xsigo Management System」の機能強化やAPIの公開を行うほか、iPadで直感的な操作によりリソースの配分などの運用管理が行える専用アプリケーションも提供する。
クラウド基盤の構築・運用に貢献(クリックして拡大) | 他ベンダーの運用ツールとの統合のほか、iPad用運用アプリの提供も行う(クリックして拡大) |
シーゴシステムズは現在、伊藤忠テクノソリューションズ、住商情報システム、ネットワークバリューコンポネンツ、ネットワンシステムズの4社と国内販売代理店契約を結んでいるほか、ソリューションパートナーである日立製作所およびその関連会社との連携により、日立製品とシーゴ製品との組み合わせによるソリューション構築を進めている。尾方氏はこれらに加え、「他の国内メーカーやSIerとの連携も広げたい」とし、パートナーシップの拡大を進めながら、2011年10月末までに新製品の売上5億円を達成したい考えだ。