ホワイトカラーの業務時間の3割を占める情報検索マッキンゼーの調査によると、ホワイトカラーが営業活動やコンテンツ作成といった“本来業務”に費やしている時間は、業務時間全体の39%に過ぎない。残り61%の時間は、メールの処理や打ち合わせ、情報検索など、“本来業務のための業務”に使われている。
つまり、「この6割の効率化を考えることが、生産性向上の近道になる」(濱中氏)。
マッキンゼーの調査によるとホワイトカラーは6割の時間を本来業務以外に費やしている |
本来業務以外に費やされている6割の半分を占めているのはメールの処理だ。ブレインズテクノロジーでは、実際に社内メールの分析を行い、その機械化の可能性について検討したというが、「機械化できる部分は非常に少ない」との結論に達したという。
では、ホワイトカラーの業務のうち機械化しやすいのはどこか。濱中氏が着目したのが情報検索だ。
グーグルの調査によると、ホワイトカラーは業務時間の3割を情報検索に費やしている。インターネット上の情報については、人々はグーグルに代表される検索エンジンを使って情報検索を行っているが、企業内の情報検索はどうか。ファイルサーバーなどに蓄積された大量のファイルの山の中から、手作業で必要な情報を探しているケースが大半だろう。
だから、時間がかかるわけだが、これを“機械化”してみたらどうか。それを可能にするのが、企業内検索エンジンである。社内のファイルサーバーなどを検索し、必要な情報をクイックに見つけることができる。グーグルがまとめたホワイトペーパーでは、企業内検索エンジンを導入することで、週1.2時間の作業時間を短縮できるとされている。
グーグルのホワイトペーパーで示された企業内検索エンジンの導入効果 |
企業内検索エンジンの歴史は古く、グーグルをはじめ国内外の様々なベンダーから提供されている。
ブレインズテクノロジーが企業内検索エンジン、Neuronを投入したのは2012年。「Neuronはかなりの後発だが、それまでの企業内検索エンジンが抱えていた2つの課題を解決している。1つは、従量制の企業内検索エンジンが多く、利用料が高価なこと。もう1つは、機能が多すぎて、使いにくかった点だ」
これに対して、Neuronは文書量が増えてもコストは増えないライセンス体系でローコスト。また、シンプルな画面にこだわり、マニュアルを読まずにすぐ利用できるという。