M2M/IoTカンファレンス 2015 講演レポートIoTには「アプリケーションの永久開発」と「システムの永続拡張」が必須――PTCジャパンが指摘

M2M/IoTカンファレンス2015に登壇したPTCジャパンの成田氏は、「IoTは『アプリケーションの永久開発』と『システムの永続拡張』という2つの課題に直面している」と指摘。また、ビッグデータを分析して改善したい業務テーマごとに予測モデルを作るプロセスを効率よく回すために、データサイエンティストの業務を支援する同社のソリューションを活用することが有効だと述べた。

IoTプラットフォームが直面する2つの課題続いて成田氏は、IoTプラットフォームが直面する課題として、「アプリケーションの永久開発」と「システムの永続拡張」の2つが存在すると指摘した。アプリケーションの永久開発とは、特定の部門がデータを見るために構築したIoT/M2Mの仕掛けを他の部門も参照できるようにするためにプロセス連携機能を追加するなどのアプリケーションの開発作業が続くことを指す。もう1つのシステムの永続拡張は、IoTプラットフォームにつながるシステムが増え、格納するデータも増えていくというシステムの拡張への対応を指す。

PTCは同社が提供しているThingWorxというIoTの開発プラットフォームがアプリケーションの永久開発という課題に応えるソリューションと位置付けている。ThingWorxは、①モノからデータを集めるEdgeMicroServerというデバイス側のエージェント、②デバイスから上がってくるデータをアプリケーションに伝えるデバイス管理を行うComposer、③データを保管する3D Storageというデータベース、④Mashup Builderというアプリケーション開発ツールなどで構成されている。なかでも、Mashup Builderはノンプログラミングでデータを見える化するための画面を開発することができるツールで、IoTアプリケーションの開発を効率よく進めたいという企業に導入が進んでいるという。

図表1 ThingWorxの構成

IoTで収集したデータを業務で利用するにはJavaScriptで業務ロジックを組む必要が生じる。同社は、ThingWorx Convergeというソリューションを提供し、業務ロジックを組む作業を不要にしている。また、ThingWorx ConvergeはSAPやOracleなど外部のアプリケーションと連携を容易にするアダプターを用意している。それもIoTアプリケーション開発の効率化を後押しする仕掛けとなっている。

企業がIoTの利用を始めると、接続されるプロダクトやアセットが増加する。また、保管されるデータも増加する。そのために、システムを永続的に拡張していくことが企業の課題となる。その課題に対して、PTCは、IoTシステムのエッジ層、コネクション管理層、アプリケーション層、データ永続化層の各層で可用性と拡張性を提供している。「PostgreSQLやcassandraなどオープンソース技術を採用し、企業に投資を抑える仕組みとしている」と成田氏。

図表2 「システムの永続拡張」に対するソリューション
「システムの永続拡張」に対するソリューション

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