「IoT×自動車ナンバー情報」で商業施設の売上を後押し

オープンデータとIoTを活用し、駐車場の利用客の居住エリアを町・字レベルで可視化する車番認識システムを駐車場綜合研究所(PMO)は提供する。商業施設のマーケティングなどで、活用の場が広がっている。

自動車のナンバー情報をマーケティングデータに変え、商業施設の販売拡大を支援する――。駐車場のコンサルティング会社の駐車場綜合研究所(PMO)が開発した車番認識システム「Parking Analyzer Future」は、商業施設に来店した客の居住エリアを可視化するサービスだ。

駐車場のゲートに取り付けたカメラが車のナンバー情報をクラウドに送り、クラウドで来店客の居住エリアを分析する。スーパーマーケットやショッピングモール、パチンコ店などの商業施設は、高い精度で商圏を把握することが可能となる。

これまで、車番認識システムは駐車場内の渋滞を緩和する目的で普及してきた。一般的な車番認識システムで把握できるのは、「品川」や「練馬」といったおおまかな地域情報だった。

それに対して、Parking Analyzer Futureは「渋谷区渋谷」というように町・字名まで把握することができる。カメラが読み取ったナンバー情報と自動車検査登録情報協会(自検協)および全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が保有する車検情報とを組み合わせ、より詳細な地域情報の把握を可能にした。

その情報に基づいて作成した地図を見れば車で来店した客が住む居住エリア、すなわち商圏が町・字のレベルまで一目瞭然で分かる(図表1)。

図表1 町・字ごとの来場者MAP
町・字ごとの来場者MAP

ショッピングモールなどの商業施設のマーケティング担当者は来店客のデータを参照・活用し、販促活動に役立てることができるという。

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