富士通とフランスの通信事業者であるOrangeは2025年6月4日、富士通の光伝送装置「1FINITY T900シリーズ」をOrangeの実環境で評価・検証したと発表した。毎秒800Gbpsでの伝送レートにおいて、150ワット未満の低消費電力を保ったまま、約1600kmの伝送に成功した。なお、同検証はフランスのランニオンにある「Orange Innovation Labs」にて実施した。
光伝送装置「1FINITY T900」
従来の装置設計では、伝送レートの向上に伴い消費電力が増加し、長距離伝送コストの上昇につながっていた。1FINITY T900は、冷却構造をすべて装置内に納める独自の「クローズドループ水冷技術」を採用することで、メンテナンス性と高信頼性を保ちながら冷却効率を向上させることで低消費電力を実現しているという。
また、この水冷技術と最大毎秒1.2Tbpsの大容量伝送を組み合わせることで、導入・運用コストを削減し、高信頼で持続可能なサービスを提供できるとしている。