ワイヤレスジャパン2015講演レポート「IoT/M2Mシステムをプラットフォームで素早く展開」、インヴェンティットの目黒氏が講演

IT業界のみならず、多くのビジネスマンの注目を集めるIoT/M2M。そのシステムを簡単に開発し、構築できるプラットフォームがインヴェンティットの「ServiceSync」である。センサーデバイス1台から数十万台まで増やすことができ、クラウドとオンプレミスの両方に対応するという。

「IoT/M2Mが注目を集めているが、それをビジネスにする日本企業は海外に比べてまだ少ない」――。2015年5月に開催されたイベント「ワイヤレスジャパン2015」で、「プラットフォームベンダーから見るIoT/M2Mビジネスの現場感」と題する講演を行ったインヴェンティットの目黒学氏はこう切り出した。

産業別に見ると、製造業やヘルスケア、倉庫や小売りなどが多く、これは海外も日本も似たような傾向にあるという。

日本のIoT/M2M企業数はまだ少ない
日本のIoT/M2M企業数はまだ少ない

IoT/M2Mを導入する4つの目的

目黒氏によると、IoT/M2Mを導入する目的は4つに分けられる。「生産性向上/コスト削減サービス」と「新しい顧客体験」「生産性向上/コスト削減の取り組み」「マーケティング」――の4つである。

生産性向上/コスト削減サービスとは、データを可視化して、それを顧客に提供することで顧客が何かを得ることである。

新しい顧客体験とは、デバイスやサービスを組み合わせて今までにない体験を顧客に提供すること。特にスマートフォンを切り口にしたものが多い。

生産性向上/コスト削減の取り組みとは、例えば自社の工場などアフターメンテナンスを向上させるなどといったことである。

マーケティングとは、O2Oやオムニチャネルなどといったキーワードに代表されるもので、IoT/M2Mの導入事例として最も多いといえる。

なお、これら4つの目的は、「サービス創造」と「プロセス改革/改善」の大きく2つに分けることができるという。

IoT/M2Mの目的は「サービス創造」と「プロセス改革/改善」に分けることができる
IoT/M2Mの目的は「サービス創造」と「プロセス改革/改善」に分けることができる

IoT/M2Mのシステムはまず、トライアルからスタートすることになる。そしてデータの収集、分析と進むが、トライアルと本番では雲泥の差があることに注意したい。「単純にデータを収集するのと、5年、10年とシステムを動かしていくのとはまったく異なる」と目黒氏は指摘する。

また、セキュリティにも気をつけたい。ほかにもカスタマイズや機能拡張をどう行うのかを考える必要もある。

IoT/M2Mシステムの商用利用のハードルは低くない。だが、トライしないことには何も始まらない。「肌感覚を身につけたり、地に足の付いた課題感を得たりするためにも、まずは挑戦することを薦めたい」と目黒氏は話す。

IoT/M2Mシステムはトライアルからスタートして高度な分析へと成長する
IoT/M2Mシステムはトライアルからスタートして高度な分析へと成長する

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