【UCサミット】ついにベールを脱いだ“次期OCS” マイクロソフト桑原氏がデモ

ユニファイドコミュニケーション(UC)に注力するマイクロソフト。同社の桑原智宏氏が、年末に発売予定のUCソフトの新版「Office Communications Server 14」 (開発コードネーム)の全貌を紹介した。

2010年7月6日に開催された「UCサミット2010」において、マイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部シニアプロダクトマネージャの桑原智宏氏は「ついにベールを脱ぐ、次期OCSが拓く次世代コミュニケーションの世界」と題する講演を行った。

講演で紹介されたのは、「Office Communications Server」(OCS)の次期バージョン「OCS W14」(開発コードネーム)。OCSは、マイクロソフトのユニファイドコミュニケーション(UC)ソリューション基盤で、プレゼンスやインスタントメッセージ(IM)、Web会議、音声コミュニケーションなどの機能を持つ。

桑原氏によれば、OCS W14の開発コンセプトは大きく3つあるという。1つは、マイクロソフトのOfficeアプリケーションとより密接に連携すること。これによってユーザーは、どこからでもコミュニケーションをスタートできるようになる。その具体例として、Outlookと単一のコンタクトカードや、SharePointのスキル検索と連動した社内専門家への素早いアクセスなどが紹介された。

OCS W14はマイクロソフトOfficeとの連動性がさらに強化

2つ目は、音声基盤の強化だ。従来からOCSは電話機能を備えているが、OCS W14ではついにパーク保留の機能を実装し、日本特有の電話文化である“島代表”に対応した。さらに、サーバーの安定性や通話中のコール品質を確保するためのコール接続数の管理機能などもサポート。PBXとの連携なしに、OCSを単一のコミュニケーション基盤として活用することが可能になったという。

パーク保留やコール接続数管理機能を搭載するなど、音声基盤としての機能を強化。その結果、音声、ビデオ、IMなどの統合された単一のコミュニケーション基盤によるコスト削減が可能になったという

3つ目のポイントとして挙げられたのは「自由な発想」だ。オープンなAPI、SDKをインターネット上で提供することによって、自由な相互接続や拡張性を提供する。簡単にシステムを拡張し、マイクロソフトのUCをビジネスプロセスのなかに組み込んでいくということが可能になるという。また、Windows Live Messengerとの間で、音声や高解像度ビデオの相互乗り入れができるようにもなった。

OCS W14とWindows Live Messengerは、音声や高解像度のビデオの相互乗り入れができる

このように大幅に機能向上したOCSだが、桑原氏は「マイクロソフトは、今後も企業内コミュニケーションの生産性を高めるUCソリューションに注力していく」とOCSのさらなる強化を図っていく考えを説明。具体的には社内ブログやTwitterなどソーシャル機能とのシームレスな連携などに力を入れていく方針を明らかにした。

OCS W14のデモ画面。プロフィールに顔写真が新たに付いたほおか、「離席してから5分経過」といった情報まで分かるように

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