M2Mイノベーションの時代[第3回]BMWの次世代カーシェアリングはM2Mをどう活用しているのか?

自動車を共同利用するカーシェアリングが世界的に広まっているが、その進化にM2Mが一役買っている。MWC 2013で受賞したBMWグループのDriveNowなど、M2Mにより高度化する最新カーシェアリングサービスについて紹介する。

スペインのバルセロナで毎年行われるGSMA主催の「Mobile World Congress(MWC)」は、モバイル業界の今後のトレンドを知るうえで最重要のイベントだが、今年2月のMWC 2013では、ドイツの自動車メーカーBMWの子会社が運営する次世代カーシェアリングサービス「DriveNow」がBest Product or Service for Automotiveを受賞した。

BMWグループのカーシェアリングサービス
BMWグループのカーシェアリングサービス「DriveNow」(https://www.drive-now.com/international?language=en_US&L=2

(1)いつでもどこでも自分に一番近い空車を見つけて予約・利用できる(カーシェアリング専用の駐車場でなくてもいい)、(2)ドアキーがなく、専用のDriveNow IC(RFID)カードで開錠する、(3)車両にはテレマティクス端末とボーダフォンのSIMカードが搭載され、車の位置情報を常時リアルタイムに把握できるため、どこでも乗り捨て可能な点などが画期的と評価されての受賞だった。

RFIDによる個人認証、そしてテレマティクス端末による位置情報(GPS)の取得とセンター側との通信――。DriveNowは、M2Mを活用することでカーシェアリングサービスの高度化を図っている。

フロントガラスに設置されたRFIDリーダと専用IDカード
フロントガラスに設置されたRFIDリーダに専用IDカードをかざすと、認証と開錠が行われる

DriveNowの現在の登録ユーザー数はドイツ(ベルリン、ミュンヘン、ケルン、デュッセルドルフ)と米国(サンフランシスコ)を合わせて9万人弱で、用意する車両はBMW3シリーズやグループ会社のMINI、BMWの戦略的EV(電気自動車)であるActiveEなど1500台。ActiveEでは専用のナビゲーション端末により充電ステーション等の情報を入手できる。

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