IIJが中国国内向けにクラウドサービスを開始

IIJが2009年から日本国内で展開しているクラウドサービス「IIJ GIOサービス」は、すでに800社を超える企業で利用されている。中国市場におけるクラウド需要の高まりを受け、中国国内向けサービスの本格展開を開始する。

2013年1月21日、インターネットイニシアティブ(IIJ)とIIJグローバルソリューションズは、IIJグローバルソリューションズの上海現地法人を通じて、クラウドサービス「IIJ GIO CHINAサービス」を同日から提供開始することを発表した。中国最大手の国営通信キャリアであるチャイナテレコムとチャイナユニコムとの合同サービスで、すでに2012年9月30日から試験サービスとして提供されており、今回が正式サービスの開始となる。

IIJ GIO CHINAサービスでは、仮想化サーバータイプと専有物理サーバー(IaaS)タイプを選択できる。仮想化サーバータイプは、CPU性能・メモリ容量・ディスク容量・OSを選択可能で、月額350元(日本円で約5000円)から。サービス設備は上海のデータセンター内に設置される。中国進出企業もターゲットとするため、中国語/日本語/英語によるサポートセンターを開設する。ユーザー企業は自社で機器を用意する必要がなく、中国国内のサーバー環境を利用することができる。閉域網接続も可能なため、企業情報システムとしても利用可能だ。

IIJ GIO CHINAサービスのインターネット基盤は、チャイナテレコムとチャイナユニコムに接続し、遅延の少ない通信環境を提供するという。従来、両社をまたぐ通信では、両社間の相互接続回線が逼迫することで海外のISPを経由する可能性が高く、これにより遅延や切断が多発していた。本サービスでは、この通称“通信の南北問題”を、IIJ側でより速い接続を自動選択することで解決している。

南北問題を解決できるインターネットゲートウェイを実装したのは世界初という

発表会に登壇したIIJの鈴木幸一代表取締役社長は、「リプレッション(抑制)の低いデータセンターをアジア中に展開し、アジアにおける新しい通信事業を提案していきたい」と延べた。また、販売目標については「現状で21億円程度のグローバルの売り上げをいずれ100億円規模に引き伸ばしたい」とした。今後は中国、米国に加え、東南アジアや欧州等への海外展開も推進していくという。

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