楽天とイー・アクセスが新会社設立――LTEサービス「楽天スーパーWiFi」を提供

楽天とイー・アクセスは2012年9月19日、共同出資により「楽天イー・モバイル」を設立すると発表した。モバイルデータ通信サービス「楽天スーパーWiFi」を10月1日より開始する。

(中央左から)中島謙一郎氏、三木谷浩史氏、イー・アクセスの千本倖生氏、エリック・ガン氏

楽天イー・モバイルの出資総額は5億円、出資比率は楽天51%、イー・アクセス49%。代表取締役社長には、楽天の常務執行役員兼CMOを務める中島謙一郎氏が就任する。

楽天の代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏は「楽天のサービスへのアクセスのうちモバイルやタブレットの割合が増えている。ネットショッピングや電子書籍サービスを提供するうえで、より高速な通信に対するユーザーのニーズが高まっている」と新会社設立の背景を説明した。楽天の会員は現在約7833万人。イー・アクセスは楽天との連携により、ネットへのリーチを強化する。

楽天スーパーWiFiは、イー・アクセスが提供している「EMOBILE LTE」を楽天ブランドで展開するサービスで、下り最大75Mbpsの高速データ通信が月額3880円で利用できる。契約期間は2年。対応するWiFiルーターは重さ約140g、連続利用は最大約9時間、最大10台の端末に同時接続可能となっている。

なお、加入者は特典として、契約期間中、「楽天市場」での買い物に通常購入の3倍の「楽天スーパーポイント」が付く。また、契約時には同ポイントが500ポイントまたは楽天の電子ブックリーダー「kobo Touch(コボタッチ)」が無料で提供される。

今回、MVNOサービスにとどまらず共同で会社を設立したことで、「両社の技術力やノウハウを共有しながら、単なるMVNOでは生み出せないサービスを提供したい」とイー・アクセス代表取締役会長の千本倖生氏は抱負を語った。例えば、koboなどのタブレットと楽天スーパーWiFiのセット販売の可能性について「将来的には視野に入れている」(三木谷氏)という。

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