これでバッチリ! BYODの勘所【第2回】BYOD特有のリスクとコストを考える

経営陣や従業員からの強い要望に後押しされるかたちで、日本でも広がり始めたBYOD。もはやユーザー企業のIT部門は、BYODに無関心ではいられないが、BYOD導入を成功に導くポイントとは何か。第2回のテーマはBYOD特有のリスクとコスト。会社支給の場合と比べて、一体何が違ってくるのだろうか?

BYODを実践するコニカミノルタの考え方とは?

実際にBYODを導入している企業の意見は、どうだろうか。2011年からiPhone/iPadのBYODを実施しているコニカミノルタホールディングス IT業務改革部 担当部長の茶谷勉氏によれば、「個人所有のスマートフォン特有のリスクは2つある」という。

7月2日~3日に開催された「ガートナー セキュリティ&リスク・マネジメント サミット 2012」でゲスト基調講演を行ったコニカミノルタホールディングスの茶谷勉氏。右側に座るのは、インタビュアーを務めたガートナー リサーチ リサーチディレクターの石橋正彦氏

1つめは、「会社の端末だと情報漏洩対策を必ずするが、個人所有端末はしない」という点だ。そこで同社では、BYODのルールとしてパスコードとリモートワイプ/ロックの義務化を決め、Microsoft ExchangeのActiveSyncを使って強制適用している。BYODを禁止しない代わりに、盗難・紛失時にリモートロック/ワイプを行うことを認めさせているわけだ。

2つめに茶谷氏が挙げたのは、「端末の紛失の事実が分からず、情報漏洩対策が後手になる可能性」である。個人所有の場合、会社支給端末以上に盗難・紛失の事実を把握しづらい。そのため会社支給端末と同様、なくした場合の事故報告も義務化するとともに、定期的に現物のチェックも行っているそうだ。

コニカミノルタホールディングスの茶谷氏が挙げた個人所有スマートフォンに特有のリスク
コニカミノルタホールディングスの茶谷氏が挙げた個人所有スマートフォンに特有のリスク

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(提供:アルバネットワークス)

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