シスコ石原氏「人中心の働き方で“グローバル化の壁”を取り去れ!」 ~UCサミット2012レポート

グローバル競争に打ち勝つには、どのようなコラボレーション環境が必要となるのか。5月16日に都内で開催された「UCサミット2012」で、シスコシステムズの石原洋介氏は最先端のグローバルコラボレーションの実践例を紹介した。

シスコが実践する最先端グローバルコラボレーション

このグローバルコラボレーション環境は言い換えると、「どこにいても、人中心の働き方を実現する」ためのソリューションとなる。

その具体例として会場では、こんなデモが実演された。東京オフィスにいる石原氏は、新製品開発の担当者とコミュニケーションしたいが、その担当者は空港のラウンジにいるというのが基本設定。

石原氏は最初に、部署や名前、担当製品などから目的の人物を探せるKnow-Whoシステムに「新製品開発」と入力し、新製品開発の担当者を検索。「相談したいことがあるのですが、今いいですか」とテキストチャットを送信した。すると、空港にいる担当者はiPadから「いいですよ」と返答。ここで活躍しているのは、PC、Mac、iPhone/iPad、Android、BlackBerryとマルチデバイスに対応したシスコのビジネスチャットクライアント「Cisco Jabber」だ。

続いて石原氏は、Jabber上のボタンを押して新製品開発担当者とのビデオコールをスタート。さらに中国工場の試作品担当者も呼び出し、ビデオ会議を開始した。中国工場の担当者は、ビデオ会議端末からの参加だ。

このデモのポイントの1つは、そのときに利用できる様々なデバイスを使って、いつでもどこでもコラボレーションできていることだ。これが「人中心の働き方」ということである。さらに、チャット、電話、ビデオの仕組みがすべて統合されており、1つのIPネットワーク上で実現されている点も重要である。

また、こうしたチャットやビデオなどによるコラボレーションは、社内だけではなく、顧客や社外パートナーとの間でも行えるようになっている。

やり方も簡単だ。例えばシスコで実践しているのが、こんな使い方。シスコ社員のEメールアドレスを顧客やパートナーのビデオ会議端末に入力すると、企業間でのビデオ会議ができてしまうという。実際、シスコではパートナーとの間で、Eメールアドレスを使ったチャットやビデオコールなどを日常的に行っているそうだ。

東京オフィス、iPad、中国、さらには顧客企業も交えたビデオ会議のデモ

WebExなら狭帯域の海外拠点でもOK

海外展開における課題としては、回線の細さもよく挙がる。残念ながら日本のようにブロードバンドが整備された国・地域はまれだ。狭い帯域でも十分にコラボレーションできる仕組みが必要だが、石原氏が解決策になるとしたのは「Cisco WebEx」である。

Web会議において重要な機能は音声、資料共有、ビデオの順となるが、WebExではビデオをオフにすると「大体50kbpsあれば接続できる」という。

WebExは全世界10箇所にデータセンターを設置し、データセンター間を高速回線で接続。また、音声会議の接続ポイントも全世界130箇所に用意している。このため狭帯域の回線でも、スムーズにWeb会議が行えるのだという。さらに、ビデオ会議との相互接続もできるため、日本国内はビデオ会議、狭帯域の海外はWebExといった運用も可能だ。

全世界10箇所にデータセンターを構えるCisco WebEx
全世界10箇所にデータセンターを構えるCisco WebEx

このほか、デモでは社内Facebookの「WebEx Social」、社内YouTubeの「Show and Share」などを活用した最新コラボレーション術も紹介。グローバルコラボレーションの“最先端”を体感できた講演だった。

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