企業の“意外”なセキュリティ実態 「軽視される標的型攻撃への対策」「私物スマホは2割が許可」

NRIセキュアテクノロジーズが「企業における情報セキュリティ実態調査2011」を発表した。同調査からは、標的型攻撃による情報漏洩事件が多発しているにもかかわらず、ネットワークセキュリティ対策の強化が軽視されているなど、企業の“意外”なセキュリティの実態が浮き彫りになっている。

海外拠点と公開Webサイトのセキュリティ対策状況は?

国内企業の海外拠点や、公開されているWebサイトが漏洩元となったケースが多いのも、2011年に起きた情報漏洩事件の特徴である。そこで会見では、海外拠点における情報セキュリティの統制状況と、公開Webサイトの管理/監視の状況についても説明が行われた。

まず海外拠点における情報セキュリティの統制状況については、「日本からは特に指示等をせず、現地の裁量に任せている」と回答した“現地任せ”の企業が39.1%に上った。また、セキュリティ対策の結果確認についても、66.2%の企業が現地任せとなっており、太田氏は「海外と国内、すべての拠点に目を光らせる、というスタンスが重要」と話した。


海外拠点における情報セキュリティ対策の実施主体(単一回答)
海外拠点における情報セキュリティ対策の実施主体 (単一回答)

次に公開Webサイトの管理/監視については、Webサイトを自社で運営する企業の45.9%、外部委託している企業の62.8%が「全て管理/監視しているとは言えない」と答えている。また、Webサイトのセキュリティ診断も「実施している」と回答したのは32.6%で、「Webサイトからの侵入される事件が多発しているにもかかわらず、あまり増えていない」という。

ただ、Webサイトのセキュリティ診断を実施している企業においては、定期診断の実施頻度を増やす企業や、新規リリース時やメジャー修正時に診断を実施する企業が増加するなど、Webサイトのセキュリティ対策を強化する傾向が見られるという。

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