IDC Japanは2011年6月21日、国内仮想化ソフトウェア市場予測を発表した。これによると、2010年の国内バーチャルマシンソフトウェア市場規模は前年比57.7％増の219億900万円だった。2011年は震災の影響は受けるものの、節電やディザスタリカバリの需要が後押しすることから、26.3％の成長となる見込み。その後も成長は持続し、2015年には610億円に達するとしている。
一方、2010年の国内アプリケーション／ユーザーセッションバーチャライゼーションソフトウェア市場は前年比5.6％増の154億8100万円だった。市場の90％以上を占めるのはプレゼンテーション仮想化だが、デスクトップ仮想化を選択するユーザーが増えていることから成長が鈍化。対してアプリケーション仮想化は60％以上の成長となった。今後もこの傾向は続き、2010～2015年の年間平均成長率は5.1％、2015年の市場規模は198億円になるとIDC Japanは予測している。
「仮想化ソフトウェア市場はこれまでサーバー仮想化を軸に成長を続けてきたが、今後は仮想化第2の波であるクライアント仮想化が本格的に立ち上がっていくことになる。クライアント仮想化は、デスクトップ仮想化、プレゼンテーション仮想化、アプリケーション仮想化など様々な手法が用意されている。ソリューションベンダーは、1つの手法に固執するのではなく、ユーザーの目的やワークスタイルなどに応じて柔軟に組み合わせたクライアント仮想化ソリューションを提供していくことが求められる」と同社マーケットアナリストの入谷光浩氏はコメントしている。
| 国内仮想化ソフトウェア市場 売上額予測： 2010年～2015年 |
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