「Beyond 5G推進コンソーシアム」第3回総会が開催、Open RAN推進分科会を新設

「Beyond 5G推進コンソーシアム」第3回総会が3月18日、開催された。設立から1年3カ月。これまでの成果を披露するとともに、「Beyond 5G ホワイトペーパー1.0版」を公表した。新たにOpen RAN推進分科会も設立され、オープンな基地局のさらなる普及・展開を促進する。

Beyond 5Gの推進を目的にした産官学連携の「Beyond 5G推進コンソーシアム」第3回総会が2022年3月18日、開催された。

同コンソーシアムは、企画・戦略委員会と国際委員会という2つの組織で構成される。

このうちBeyond 5G推進に向けた総合的な戦略を検討する企画・戦略委員会では、Beyond 5G白書の作成に取り組んでおり、同日、「Beyond 5G ホワイトペーパー1.0版」が公表された。

「Beyond 5G ホワイトペーパー1.0版」は7章からなる

白書の作成に際しては、「2030年社会検討ワークショップ」を月1回のペースで計6回開催、様々な業界から広く意見を募り、2030年頃の社会像やユースケースの検討を行った。白書の第4章で、他業界から得られたトレンドとして、各業界における課題を洗い出すとともに、その課題の解決案、業界としてあるべき姿や夢、Beyond 5Gに期待する機能や性能をまとめている。

例えば倉庫・物流業界では、労働力不足対策や災害に強い強靭で持続可能な物流ネットワークの構築が課題だ。「これらの課題を解決するには、高速な自動配送やミリ秒オーダーの低遅延なローカルネットワークが必要になる」と白書分科会 ビジョン作業班リーダーを務めるKDDIの小西聡氏は述べた。

業界ごとの課題やBeyond 5Gに期待する機能や性能を紹介

第5章では、第4章の内容を踏まえて、様々な業界の特徴的なユースケースを洗い出し、それぞれにおいて求められるBeyond 5Gの性能をまとめている。高速大容量を例に取ると、遠隔監視や自動車の遠隔制御では50Gbpsのスループットが必要とされるのに対し、自然災害対策では10Mbps以上で十分だという。

また、自律性や超低消費電力といった定性的な要求条件、少子高齢化やより良い暮らしの実現のように、複数の業界にまたがる共通テーマにおけるBeyond 5Gへの期待などもまとめられている。

定量的・定性的要求条件もまとめられている

白書分科会 主査のNTTドコモ中村武宏氏によると、「白書はこれで終わりではなく、今後も検討を続け、内容をアップデートしていきたい」という。2023年3月末には、第2版の発行を予定している。

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