企業ネットワーク最前線

【特集】ネットワーク未来予想図2020

光無線「Li-Fi」なら飛び過ぎない! 電波にない利点で需要がジワリ

文◎塩田紳二(フリーライター) 2020.02.05

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

光無線通信「Li-Fi」には、電波では実現できない確かなメリットがある。すでに製造業や航空機内などで利用され始めた。標準化が進めば広く市場に普及する可能性もありそうだ。

 
ワイヤレス技術を使う「無線LAN」には、光を使う方式も含まれる。最初の無線LANであるIEEE 802.11には、2.4GHz帯の電波だけでなく、赤外線を使うPHY(物理層、PhysicalLayerのことだが、物理層を実現するデバイスや回路を指すこともある)も含まれていた。この光無線LANは、最近ではLi-Fiと呼ばれる。このLi-Fiが今ジワリとユースケースや導入事例が増え、企業にとって通信手段の候補になってきているのだ。

「ワイヤレス」「無線」は、必ずしも電波を利用する技術に限らない。そもそも、光も電波も電磁波の1種である。その境界は明確ではないが、一般的には、300GHzまでの電磁波を「電波」とする定義が多い(図表)。

 

図表 電磁波の分類
図表 電磁波の分類


というのは、300GHzで、波長が1mm以下となり、これ以上の周波数では、物質中や空気中の分子などの影響を大きく受けやすくなり、人間が見ることができる「可視光」に性質が近くなってくるからだ。日本の法律やITU(国際電気通信連合)などの定義も300GHzというのが光と電波の境界として使われている。ここでも、この定義に従い、300GHz以上の電磁波を光と呼ぶことにする。

セキュリティ対策に“光”電波による無線LANがあるのに、光を使う無線LANを使う必要があるのか?と思うのが普通だが、現実には、無線が「使えない」環境が存在し、そこでクライアントとネットワークを無線で接続しようとすると光を使わざるを得ないのである。

もちろん、有線接続も利用は可能だが、スマートフォンやラップトップといった最近のクライアント端末の形状とその利用方法は、有線接続になじまない部分がある。

具体的には、政府関連組織や金融分野など、セキュリティの問題で電波の利用を回避したいという要望がある。光の場合、窓がなければ部屋の外に通信が漏れることはない。

光の波長は1mm以下であるため、空気中や物質表面の分子での吸収が起こりやすく、また、物体の表面が波長に対して十分平坦(光学的平坦性)でない場合には乱反射が起こるため、急激に減衰する。このため、光源からの見通し範囲外では信号が微弱になり通信が行えなくなる。

これに対して、電波は光よりも波長が長く、波長程度の大きさの物体で反射などが発生し、見通し範囲外に伝わりやすい。ちなみに無線LANに使われる2.4GHz帯の波長は、12センチ程度である。また、弱くはなるが、壁などを透過したり、金属などを介して再放射される可能性もあるため、電波の漏洩を止めるためには、部屋全体を金属で覆う「シールド」を施す必要がある。セキュリティという面で見ると、光は電波よりも好ましい性質を持っているわけだ。
続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

スペシャルトピックスPR

toyo2108
netscout2108
nvidia2108

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】次世代Wi-Fi特別講義
<11be>「Wi-Fi 7(仮称)」は意欲的 <11ay>100Gbpsの60GHz帯無線
<11az>誤差1m以内で位置推定 <11bf>侵入者も転倒も無線で検知
<11ba>新発想で超低消費電力 <Wi-Fi 6E>“最後のフロンティア”で飛躍
<Wi-Fi QoS Management>リアルタイム通信を優先制御

インタビュー東京工業大学 阪口啓教授 「ミリ波5Gの課題に効果歴然 超スマート社会は「事業」段階」【ソリューション特集】ゼロトラストの正しいつくり方/コロナが迫った「電話のDX」 ほか

>>詳しい目次を見る

スペシャルトピックス

チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ中堅中小にちょうどいいゼロトラスト

中堅中小企業にも現実的なゼロトラスト移行ソリューションをチェック・ポイントが提供する。

プロディライト電話環境のDXを実現する!
岩崎通信機のオンプレPBXとも連携

出社せずに会社宛ての電話を受けられるクラウドPBX「INNOVERA」

CyCraft AIRなぜ、AI主導型EDRなら短期解決?
インシデント対応の4つのポイント

ごく普通の企業でも、AI主導型EDRがあれば、高速に自動化可能だ。

エイチ・シー・ネットワークス月1200円から目指すゼロトラスト
ソフトSIM+SWGで全通信を制御

導入の複雑さやコスト面から足踏みしている企業の悩みを解決

IIJグローバルソリューションズDXの鍵はXDRと戦略立案にあり!

デジタル・ガバナンスの整備~アドバイザリーまでを、IIJグローバルソリューションズが支援!

シスコシステムズ通信事業者のデータセンター運用を「直感的」に!

解決策までリアルタイム提示するCisco Nexus Dashboard

ネッツワイヤレスIoT回線の最適解「ネッツワイヤレス」 多要素認証でテレワークも

「現場改革」のための法人向けモバイル回線サービス!

Keysight World 2021ドコモが語るオープンRAN普及戦略
キーサイトが10/12からイベント

6Gに向けた最新技術トレンドがテーマ!(事前登録制、参加費無料)

Splunk Services JapanSplunkで真のゼロトラスト SIEMとSOARをストーリー仕立てで

ゼロトラストの実現に必要な統合管理/分析プラットフォームを提供!

Fortinetゼロトラストで変わる常識
VPNの課題を解決するZTNAとは?

ゼロトラスト原則に基づいたリモートアクセス「ZTNA」を徹底解説!

インテル多彩なXPU製品・ソリューションで
5Gの仮想化を支えるインテル

CPUに加え、FPGA、GPU、eASICなどで5G RANの仮想化に対応!

シスコシステムズネットワーク自動化の4つの原則とは?

オートメーションを通して「人に優しい」通信インフラを実現するシスコの構想

「ところざわサクラタウン」に100Gの広帯域LANを低コストに構築KADOKAWAは大規模複合施設の
100G化をどう実現したのか

「ところざわサクラタウン」に100Gの広帯域LANを低コストに構築

TP-LinkWi-Fi 6や10Gを低価格で導入
無料SDNでネットワークの管理も

中堅中小企業のDXに必要なコストパフォーマンスを実現!

マイクロフォーカス通信キャリアの運用自動化、その鍵を握るオーケストレーションとは?

思うように成果が出ない…。ならば、プロセス全体に踏み込むべきだ

エヌビディアMWC 2021で語られた
「AI-on-5G」がもたらす価値

5GにAIを組み合わせ、高度なAIエッジ処理をシンプルに実現!

アレイ・ネットワークスIoTネットワークまで標的が拡大
ランサムDDoS攻撃の対策方法

アレイ・ネットワークスのASFシリーズで自力防衛を!

VIAVIソリューションズ5GをRANからコアまで徹底検査
オールインワンのローカル5G測定器も

E2Eのテストソリューションを提供するVIAVIソリューションズ

ウインドリバーなぜ、5G vRANにウインドリバーを採用したのか?

ベライゾンとボーダフォンが選んだ「Wind River Studio」

アイティフォーAI型EDRが侵入“後”の対応を
高速・低コストに

数週間かかる「フォレンジック」が最短3時間!

東陽テクニカあらゆる400ギガネットワーク環境をテスト

BGPの負荷試験等幅広いプロトコルテストに対応!

ネットスカウトシステムズネットスカウトシステムズが指南!
DDoS攻撃の効果的な防御方法とは

世界的に急増するDDoS攻撃。被害を最小限に食い止める方法を解説する

インテル「5G・6Gでキャリアとともにイノベーションを起こす」インテル堀田氏

ワイヤレスジャパン2021での基調講演を徹底レポート!

NVIDIA AI DAYSエヌビディア・ドコモ・富士通が
見据える「5G RANの将来」

AI時代に起こる5G RANの進化についてキーパーソンたちが語った。

NVIDIA AI DAYSソフトバンク、ドコモの5G・MECを支える技術とは

「AI-on-5G」の実現に向けて取り組むソフトバンクとNTTドコモ。

京セラ5G/L5GをデュアルSIMで使い倒す!
映像伝送、DX、電波調査がこれ1台

ローカル5Gにも対応した京セラの5Gモバイルルーターが好評だ。

ローデ・シュワルツ・ジャパンローカル5Gのテスト品質は業界トップ
サポート人員を3倍、コストも低減

ローデ・シュワルツがローカル5Gの導入を手厚く支援する。

DNPローカル5Gを支える国産SIMカード
多様なプレイヤーをコンサル力で支援

大日本印刷(DNP)がローカル5Gに最適化させたSIMを提供!

構造計画研究所ローカル5Gの円滑な導入に貢献する
2つの電波シミュレーションツール

ローカル5Gの免許申請に必要な「カバーエリア図」作成を大幅効率化!

APRESIA Systemsローカル5Gに最適化した性能
導入コストは億単位から数千万へ

ローカル5Gの導入コストを数千万円台に引き下げるAPRESIA Systems

ミクシィ低遅延伝送に挑んだミクシィ、IP映像伝送の最新規格SMPTE 2110で

ミクシィのサービス「TIPSTAR」は、低遅延のIP映像伝送技術を駆使!

キーサイト・テクノロジー5G/ローカル5G/O-RAN/C-V2Xの
最前線を解説する技術イベント

7月7日(水)・8日(木)にオンライン開催!

ホワイトペーパー
ローカル5G情報局

アクセスランキング

tc202012

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2020 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます
当ウェブサイトはCookieを使用しています。閲覧を続ける場合、プライバシーポリシーに同意したことになります。