IDC Japanは2019年4月9日、働き方改革に関する調査結果を発表した。
これによると、2018年に残業時間短縮やテレワーク、IT利用により働きやすい環境を進める「働き方改革」を実施している企業の割合は、従業員数1000人以上の大企業で78.3%、100~999人の中堅中小企業で53.5%、全体で66.7%だった。
大企業ほど、実行している施策数も多く、特にテレワーク関連の実行率は中堅中小企業と2倍以上の差があったという。また、働き方改革のためのITツールの導入についても、大企業の約半数に対して、中堅中小企業は約36%と、中堅中小企業の遅れが目立っている。
働き方改革の導入により、残業時間短縮や生産性向上などの効果があったと考えている企業の割合は約61%だった。大企業は約60%、中堅中小企業は約62%で、従業員規模による差は見られない。
その一方、働き方改革にあたって、数値目標を設定している企業と未設定の企業を比較すると、設定企業のほうが、大きな導入効果を得られていることが分かった。
「働き方改革によって成果/生産性を上げるには、数値目標設定と見直しのサイクルが重要となり、そのためにITを十分に活用すべきである」とIDC Japan シニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は述べている。