キーサイト・テクノロジーは2018年9月21日、サイバーセキュリティソリューションに関する説明会を開催した。その中で、同日に開催されたサイバー演習イベント「IXIA CYBER COMBAT」の紹介が行われた。
キーサイト・テクノロジーは今年2月、ネットワーク可視化/セキュリティソリューション・プロバイダーであるイクシア・コミュニケーションズの事業を統合するなど、ソリューションのラインナップを強化している。その一方、電子計測メーカーとして培った知見やノウハウを活かし、セキュリティ対策を実践する場としてCYBER COMBATを開催している。2017年9月にシンガポールで第1回目が開かれ、その後タイや香港でも開催され、今回が7回目。日本での開催は初となる。
CYBER COMBATは、1チーム2名からなる16チームが参加。仮想の企業ネットワーク上で、攻撃者は他チームのサーバーに侵入し、フラッグと呼ぶファイルを見つけ出す。
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「IXIA CYBER COMBAT」の概要 |
防御者は、Webサーバーやファイアウォール、VMWareなどを搭載した「ビースト」という名称のサイバー演習用機器が生成する攻撃トラフィックから発生するログを監視し、フラッグを発見する。フラッグ1つに対し10ポイントが付与され、6時間の制限時間内に獲得した攻撃ポイントと防御ポイントの合計値を競い合う。
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会場の中央に置かれた「ビースト」 |
参加チームは、企業や官公庁、教育機関などで一定期間、サイバーセキュリティ分野での実務経験があることを条件に、キーサイトの既存顧客のほか、Webサイトでの募集などにより選ばれた。事前に2日間のトレーニングを受けた上で参加している。
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CYBER COMBATにはサイバーセキュリティの実務経験者が参加している |
キーサイト・テクノロジーのイクシア・ソリューション・グループでアジア・パシフィック地域担当マネージング・ディレクターを務めるナビーン・バート氏は「CYBER COMBATは、攻撃側も防御側もスキルを磨くことができるようになっている。日本がサイバーセキュリティの最前線に立ちたいのであれば、こうした最新のトレーニング設備が必要」と語った。
イクシア・ソリューション・グループ アジア・パシフィック地域担当マネージング・ディレクターのナビーン・バート氏 |
今回の大会で優勝したチームは、これまでタイや香港で開催された大会の優勝者とともに、今年12月にシンガポールで行われる決勝戦に参加する。「今後はアジアだけでなく、米国やヨーロッパでも同様の大会を開催したい」(バート氏)という。