企業ネットワーク最前線

IoTで乳幼児の突然死対策、ソフトバンクグループのhugmoが保育士の負担軽減サービス

文◎松本一郎(編集部) 2018.09.20

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

ソフトバンクグループのhugmoは、IoTを活用した新サービスを発表した。保育士の負担を軽減し、乳幼児の死亡事故を減らすことを目指す。

 
ソフトバンクグループのhugmoは2018年9月19日、乳幼児の見守りサービス「hugsafety(ハグセーフティ)」を10月1日から提供開始すると発表した。午睡中の乳幼児の呼吸や体の動きなどをIoTで記録、異常時にはアラートを発するサービスだ。

同社代表取締役社長の湯浅重数氏によると、日本では年間100名以上の乳幼児が「乳幼児突然死症候群(SIDS)」と呼ばれる病気でなくなっている。SIDSの原因はまだ明らかになっていないが、仰向けで睡眠することが有効な予防法であると判明している。

そのため保育園には、午睡中の乳幼児の向きなどを保育士がチェックシートに記入し、自治体に提出する「午睡チェック」が安全管理上義務付けられている。この午睡チェックはすべての園児を対象に5分間隔で行う必要があるが、手書きで対応している保育園が多く、保育士にとっては大きな負担になっている。

hugmo 代表取締役社長の湯浅重数氏
hugmo 代表取締役社長の湯浅重数氏。
ソフトバンクの社内ベンチャー制度を活用して2016年11月に同社を起ち上げた


 
こうした現状に対し、「どうにかIoTで手間を省いて、事故も無くせないか」(湯浅氏)と考え開発したのが、保育士向け午睡チェックサービスのhugsafetyだという。
 
hugsafetyはマット型IoTセンサーと、同社の連絡帳サービス「hugnote(ハグノート)」アプリを連携させたサービス。hugsafetyを使うには、まずバイオシルバー社が開発したエアー式センサーを8本搭載したマット型IoTセンサーを、布団またはマットレスの下に設置する。このIoTセンサーが乳幼児の挙動を空気圧の変化から検知し、hugmoのIoTクラウド基盤にWi-Fi経由でデータを送信する。

hugsafetyの仕組み
hugsafetyの仕組み



保育士はhugnoteアプリで呼吸、心拍、体動の3つのデータを園児毎に一覧できる。ドリルダウンすることで園児ごとにデータを時系列で確認することも可能だ。また、呼吸が止まる、激しく動くなどの状態になると音声でアラートをあげてくれる。
 
hugnoteアプリには、午睡チェックの結果を各自治体への提出形式に変換してダウンロードできる機能もある。午睡チェックの記録シートの提出フォーマットは自治体によって異なり、hugmoの調査では4種類あるというが、それぞれの形式に合わせてダウンロード可能だ。

午睡チェックの画面
午睡チェックの画面



hugmoでは今回のサービス開始に先立ち実証実験も実施しており、保育士から寄せられたフィードバックもサービス開発に活かしている。例えば、「お昼寝中に咳をしていました」などの特記事項を園児毎に記入できる機能は、保育士からのフィードバックを受けて盛り込まれた機能だという。

hugsafetyを実際に使った保育士からは「自身の視覚と合わせた二重チェックが可能で、いざという時にはアラートをあげてくれるので、心の負担が減った」「シーツの下に置くだけなので収納が楽だ」といった感想が寄せられているという。

提供価格は以下の通り。クラウドサービスは1施設単位での価格であり、園児の人数が変動しても価格は変わらない。マット型IoTセンサーについては一括払いだけではなく、5年リースも用意しており、その場合は1台当たり月額2200円となる。

hugsafetyの利用料金
hugsafetyの利用料金


 
厚生労働省の「保育園等におけるICT化推進等事業(事故防止対策分)」の補助金の対象となっており、購入の際は補助も受けられる。補助金の額は各市町村によって異なる。

スペシャルトピックスPR

1810watchguard
1810macnica
1810prtg

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】IoT LIFE 争奪戦
   ホームからヘルスケア、育児、ペットまで

◆JAIST 丹康雄教授インタビュー「スマートホームからライフへ」/◆ スマートホーム市場の行方/◆IoTで家事を効率的に/◆医師がIoTを処方する時代へ/◆BabyTechが子育て世代を救/◆ペットの健康をIoTが守る

●光ファイバーもLTEもダメでも諦めない!“ワケあり物件”のネットワーク構築法/●スマートメーターへの採用進むHD-PLC/●見えてきた新自営無線「sXGP」の実力/●ZETAが仕掛ける「LPWA 2.0」
 ほか

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

漏洩同軸ケーブル(LCX)Wi-Fi電波を出すケーブルとは?

無線LANの不感知エリアの撲滅に効果的な「漏洩同軸ケーブル(LCX)」を使いこなせ!

ジュピターテクノロジー標的型攻撃対策としてのログ管理
7万エントリー/秒の高速処理!

ジュピターテクノロジーなら超高速処理と大規模環境に対応できる。

ノキアG.fastで簡単マイグレーション
VDSL回線を1Gbpsに高速化

ノキアのG.fastを使えば、既存のVDSL回線を気軽に高速化できる。

ヤマハどうする?データ/音声に使用中のISDN移行問題

モバイル回線へのマイグレーションで、BCP対策との一石二鳥を実現!

MI「止まらない」M2M/IoTルーターで低コストに3G/LTEへの移行を可能に

現行の設備はそのまま、ISDN/PHSを安価にIPへ移行できる!

ハイテクインター数十km先を高速でつなぐ屋外無線
PoEも900mまで延長できる!

ネットワークの“難所”で高速・安定通信を実現するハイテクインター

NECマグナスコミュニケーションズPHS/ISDNからLTEへ簡単移行!

NECマグナスの音声対応LTEルータ「uM320V」なら既存設備はそのままでLTEへ移行できる。

日本ソルテックライセンス管理も楽なクラウド管理型Wi-Fiで、全国拠点を簡単運用

柔軟なライセンス体系と優れたコストで好評なZyxel社のNebula

ゾーホージャパン低価格フローコレクターで
シスコ機器を使い倒そう!

シスコ機器が備えるNetFlowやIP-SLAを活用し、きめ細やかな監視を!

リバーベッドテクノロジーアプリの体感品質を可視化 そのトラブル解決に留まらない効果とは?

「SaaSのレスポンスが遅い」。IT部門の悩みをリバーベッドで解消!

ライトL3スイッチ「SWX3100-10G」行き詰まる小規模NWを変革しよう

高価なレイヤ3スイッチには手が出ないが……。そんな悩みに、新たな選択肢をヤマハが提供する。

IntelligentAVAIエンジンで未知の脅威も自動検知

ウォッチガードのUTMに、マシンラーニングでマルウェアを検知する「IntelligentAV」機能も加わった。

Gigamon通信事業者での採用実績多数!
セキュリティ機器コストも大幅削減

今注目のネットワークパケットブローカー。そのNo.1メーカーとは?

PRTG Network Monitorネットワーク監視を簡単スタート!

NW監視の重要性は分かっているが、人材も予算も不足――。そんな企業に知ってほしいのが「PRTG」だ。

アクセスランキング

tcb
http://amzn.asia/d/ejYdrIg

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます