企業ネットワーク最前線

CDNはトラフィック増にどう対応?――ライムライトの取り組み

文◎川添貴生(インサイトイメージ) 2018.09.11

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

インターネット上でビジネスを行う企業にとってCDNは大切な存在だが、CDN事業者は高パフォーマンスを実現するため、どんな努力を続けているのか。ライムライト・ネットワークスに話を聞いた。

 
Webサイト上でのコンテンツやサービスの提供、あるいは映像のストリーミング配信など、インターネットを利用したビジネスを展開する上で大きな鍵を握るのが「レスポンス」だ。多くのユーザーがWebサイトに殺到し、レスポンスが大幅に悪化するなどの事態が発生すれば、ユーザーは別のサービスに移ってしまいかねない。また、映像のストリーミング配信などにおいて、たびたび映像が止まってしまうような状況も避けたい。

しかし現実問題として、企業が適切にトラフィック量を見極めて必要な帯域を確保するのは簡単ではない。そのうえ、広帯域のネットワークの確保には大きなコスト負担が発生する。自社だけでレスポンスの問題を改善することは容易ではない。

そこで多くの企業が活用しているのがCDN(Contents Delivery Network)だ。世界各地に配置したサーバーでコンテンツをキャッシュし、そこからコンテンツを配信することによって、Webサーバー(オリジン)のパフォーマンスや接続されているネットワークの帯域幅にかかわらず、コンテンツを迅速に配信する。これによってユーザーは快適にWebサイトを利用したり、ストリーミングされた映像をストレスなく楽しめるわけだ。

このCDNサービスを提供している1社がライムライト・ネットワークスである。WebサイトやWebアプリケーションのレスポンス向上、ビデオストリーミングのスムーズな配信、あるいはゲームやソフトウェアの快適なダウンロードなど、幅広い用途でライムライトのCDNは活用されている。

同社のCDNの特徴の1つとして挙げられるのは、集中型アーキテクチャの採用だ。具体的には、サービス基盤をプライベートネットワークで構築しており、これによって外部からの攻撃や不正アクセスにさらされることがない、セキュアでコントロール可能な配信基盤を実現している。

Webサーバーを保護する、クラウドセキュリティサービスを備えていることも特徴だ。CDN層、スクラビングセンター層、そしてクラウド型WAFの3層でユーザーのシステムを保護し、これによってDDoS攻撃やSQLインジェクション攻撃、さらにはパスワードリスト攻撃といったサイバー攻撃を防ぐことを可能としている。

ビデオ配信に大きな強みこうしたライムライトのサービスを支えているのが、高いエンジニアリング技術だという。同社でサービス・リライアビリティ・エンジニアリング(SRE)チームマネージャを務めるショーン・ロビンス氏は、ソフトウェア技術の改善によりパフォーマンスを大幅に向上していると語る。

「昨今の大きな活動の1つにキャッシュのチューニングがある。ソフトウェアの改善により、パフォーマンスを劣化させることなくキャッシュとして蓄積できるデータを拡大した。また、メモリキャッシングの自動化により、当社が扱うキャッシュのうち、今までよりも27.6%以上のデータをメモリのみでキャッシュできるようになった。これは大きな改善点だ」

(左から)ライムライト・ネットワークス ソリューション・エンジニアリング ディレクターのカイル・フェイバー氏、SREチームマネージャのショーン・ロビンス氏
(左から)ライムライト・ネットワークス ソリューション・エンジニアリング ディレクターの
カイル・フェイバー氏、SREチームマネージャのショーン・ロビンス氏



ライムライトが扱うトラフィックは、2年前と比較すると倍以上に拡大しているそうだ。そうした中でもパフォーマンスを維持できている理由としては、このソフトウェア技術の役割が大きいとロビンス氏は続ける。

「高性能なハードウェアが続々と登場しており、最新のものを使うことで効率性は高まる。ただ、ハードウェアだけでのパフォーマンス向上には限界がある。そのため、ソフトウェアの改善を同時に進めることで、パフォーマンスの大幅な向上を可能にしている」

様々なコンテンツ配信に使えるライムライトのCDNだが、特に同社が強みとしているのはビデオストリーミングである。同社のソリューション・エンジニアリングのディレクターであるカイル・フェイバー氏は次のように述べる。「ストリーミングサービスにおいて動画が一時的に止まってしまう、いわゆるリバッファリングが発生すると視聴者には大きなストレスになる。その改善に積極的に取り組んできた結果、リバッファリングをおおよそ40%解消できるようになった。これは顧客にも高く評価されている点だ」
続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

スペシャルトピックスPR

cdn1902
iijg1902
hcnet1812

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】5Gだけじゃない!
ネットワークの未来を変える
次世代テックたち

◆5Gの次、6G現る ◆有線IoTの大本命802.3cg ◆ワイヤレス工場の切り札誕生 ◆次世代IP映像伝送「SRT」 ◆ドローンで空からエリア構築 ◆P4が迫る“聖域”開放

●[インタビュー] Colt カール・グリブナーCEO & 日置健二社長/●地域BWA空白地帯を「プライベートLTE」に解放/
●日中間通信の課題と法規制/●モバイルワークの「コスト」と「安全性」 ほか

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

NTTコミュニケーションズ働き方改革を中小・中堅企業へ!

テレワークに必要なモバイルNW、PC、セキュリティをオールインワン提供するNTT Comの新パッケージ

SBクラウド日中間通信を国内並みの高品質に!
安心して使えるQR決済を下支え

Alipayで安定した決済サービスを提供するために導入した回線は?

NECモバイルワークに必須のアイテム
いつでもどこでも内線通話を実現!

NECのUNIVERGE ST500は、スマホを内線端末として利用可能にする。

パロアルトネットワークスパブリッククラウドをセキュアに!
24/365最新ポリシーで自動監視

パブリッククラウドのセキュリティリスクを軽減する「RedLock」

シーディーネットワークス中国でのWeb配信を8.5倍高速化
国内CDN事業者で唯一現地法人

中国でのWeb配信にはグレートファイアウォールなど多くの壁がある。

IIJグローバルソリューションズ日中の拠点間通信に“第3の選択肢”
セキュリティ対策も万全

日中間通信で「高品質」と「低コスト」の“いいとこ取り”!

ヤマハヤマハ独自の音声処理技術で
高音質な遠隔会議を実現!

しかも、規模に合わせて最適なマイクスピーカーが選べる。

TCloud for BizChat「月額180円」という低価格で
本格的な企業向けチャット!

都築電気の「TCloud for BizChat」の最大の特徴が安価な料金だ。

NTTテクノクロス長時間聞き取りやすい!
電話機とつなぐだけで会議を開始

NTTテクノクロスのマイクスピーカーならクリアな音声で遠隔会議。

日立ソリューションズ作業実績を簡単に収集&見える化
「IoTサイコロ」で製造現場改革!

製造現場の働き方改革の「切り札」がIoTサイコロだ。

漏洩同軸ケーブル(LCX)Wi-Fi電波を出すケーブルとは?

無線LANの不感知エリアの撲滅に効果的な「漏洩同軸ケーブル(LCX)」を使いこなせ!

ジュピターテクノロジー標的型攻撃対策としてのログ管理
7万エントリー/秒の高速処理!

ジュピターテクノロジーなら超高速処理と大規模環境に対応できる。

ノキアG.fastで簡単マイグレーション
VDSL回線を1Gbpsに高速化

ノキアのG.fastを使えば、既存のVDSL回線を気軽に高速化できる。

アクセスランキング

tcb
http://amzn.asia/d/ejYdrIg

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます