IoT向け無線LAN「Wi-Fi HaLow」の衝撃――半径1kmのカバレッジをサブGHz帯で実現

IoT向けの新しい無線LAN規格「IEEE802.11ah」(Wi-Fi HaLow)の標準化が今年の夏にも完了する。1km超の長距離通信を実現する、この新たな無線LAN技術は、何をもたらすのか――。

今年1月、無線LANの普及促進活動を行っている業界団体Wi-Fiアライアンスは、IoT分野での利用を想定した新しい無線「IEEE802.11ah(以下11ah)」に準拠した製品の名称として「Wi-Fi HaLow(ワイファイ ヘイロー)」を用いると発表した。

11ahは、IEEE802.11委員会で今年夏頃に標準化されるホットな無線LAN技術だ。1GHzよりやや下のサブGHz帯の免許不要周波数(日本では920MHz帯)を利用することで通信距離を大幅に拡大。さらにセンサーネットワークなどのIoT通信で求められる省電力化、同時接続数の拡大なども図られる。

図表1 802.11ahの利用が可能な各国の周波数帯
802.11ahの利用が可能な各国の周波数帯

Wi-Fiアライアンスは、11ah対応デバイスの相互接続性の確保などを実現するために、認証プログラムの準備を進めている。Wi-Fi HaLowの名称はその一環として定められたものだ。最初の「Wi-Fi HaLow認証デバイス」が市場に出るのは、2018年になるとみられている。

ここでは、11ahのドラフト版(D5.0)を踏まえて、その技術的な特徴と想定されるユースケースから、この新たな無線LAN技術のポテンシャルを探る。

月刊テレコミュニケーション2016年4月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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