トラフィックの7割近くは“ボット”かもしれない!?――アカマイがボット管理ソリューションを発表

アカマイ・テクノロジーズ
職務執行者社長の徳永信二氏(左)、
同社マーケティング部プロダクト・
マーケティング・マネージャ中西一博氏
アカマイ・テクノロジーズは3月15日、ボット管理ソリューション「Akamai Bot Manger」を日本で発表。同社は記者説明会を開催し、ボットが企業業務に及ぼすインパクトやボット対策のポイントなどを紹介した。
“ボット”は人間に代わって処理を自動実行するプログラムだ。そんなボットからの大量アクセスによってWebサーバのパフォーマンスが低下するなど、ビジネスインパクトが見逃せなくなっている。
「企業によっては、自社Webサイトへのトラフィックのうち7割近くがボットというところもある」と語るのは、アカマイ・テクノロジーズ職務執行者社長の徳永信二氏だ。「eコマースをはじめとするBtoCのほか、企業間取引を行うBtoBでも影響が出ている」
ボットは各業界にインパクトを及ぼす例えば、ある航空会社では、次のような被害が起きている。
ボットは航空券の予約サイトへアクセスし、座席の予約プロセスを進めるが、最後のカード決済の手前で処理を中断してしまう。そうすると、予約サイトでは予約を一定時間保持する仕組みがあるため、決済しなくても座席はキープした状態になる。その後、ボットはタイミングを見計らい、キープ時間が終わりそうな頃に再び航空券の予約サイトへアクセスし、同じように座席を確保するという方法で、延々と座席をキープし続ける。
この影響で正規の顧客が航空券を購入できなくなってしまうのはもちろん、残り座席数が少なくなることで航空券の値段が吊り上ってしまうなどの問題が起きていた。ホテルの宿泊予約でも、これと同様の事態が発生している。
また、製造業でもボットの影響が懸念されている。原料やパーツの情報をWebに公開していると、価格情報を抽出(スクレイピング)され、競合に対する価格優位性を喪失してしまうといった危険性があるのだ。

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ボットは各業界に影響を及ぼしている |
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