キーパーソンが語る

ワイヤレスジャパン2015事前特集

イベント会場で体験できるほど手軽なプロトタイプづくりから大規模導入までを支えるIBMのIoTソリューション

文◎重森大(ITライター) 2015.05.07

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日本アイ・ビー・エム
ソフトウェア事業本部 Analytics事業部
第四テクニカル・セールス
IoT Technical Lead 鈴木 徹氏

人が操作するのではなく、あらゆる機器が通信しあうIoTの世界。その力をビジネスに取り入れていくためにはどのように取り組んでいけばいいのか。その具体的なステップと、ファーストステップとなるプロトタイプづくりの方法について、日本IBMの鈴木徹氏に聞いた。


――IoTやM2Mは、もはや説明の不要なワードになりました。しかしビジネスがそれらを前提に動き始めているというほどには普及していないように見えます。IoTを推進する立場から、こうした現状をどのように見ていますか。

 
鈴木 実に多様なデバイスが出てきて、活用の素地は整ってきたと言ったところでしょうか。多くのメーカーが参画することで安価なデバイスも増え、IoTに関する技術がコモディティ化しており、手軽にデータを集めることができるという認識が当たり前になってきたと思います。今はその次、集まったデータをどのように活用していけばいいのかというビジネス的な点に注目が移りつつあるところでしょう。

 

IoTはビジネス改善のPDCAサイクルを劇的に加速させる

――データの活用という意味では、ビッグデータなどのキーワードも一般化しています。IoTと重なる部分、異なる部分があるかと思いますが、特に機械からのデータ収集と活用という、IoTならではの効用はどのような点にあるのか、改めてお聞かせいただけますか。

鈴木 その効用をわかりやすくするために、ビジネスを提供する人たちをメーカー(設計者)とオペレーター(運用者)に分けて考えてみましょう。製造業であれば製品や生産工程を設計する人がメーカーで、工場で機器を運用して生産する人がオペレーターです。ものづくりに限らず、飲食業であればメニューやPOSの設計開発を行なう人がメーカーで、現場で料理を提供する人がオペレーターです。

これらの方々はこれまでも、サービス品質を向上させるためにPDCAサイクルを回してきたと思います。現場の声を吸い上げて設計に反映し、また現場の声を聞いて結果を検証する。これは重要だし効果的な取り組みですが、人の声を介したサイクルではすべての情報を集められる訳ではありませんし、PDCAサイクルの効率向上にも限界が生じます。

ところがこれらの情報を現場の機器から自動的に集められるようになったらどうでしょうか。オペレーターの気づきを、操作している機器が勝手にしゃべり始めるのです。メーカーにはこれまで届かなかった声が届くようになり、改善のサイクルはぐっと効率的になることでしょう。さらに、現場のデバイスにオンラインでのプッシュ配信ができれば改善のスピードはさらに高まります。

――IoTの力を活かせばPDCAサイクルを効率化でき、ビジネスの品質向上につなげられるとのお話ですが、その効果を実現するためにIBMではどのような取り組みをしているのでしょうか。

鈴木 IBMではIoTをビジネスに活かしていく過程を3段階のステップに分けてとらえています。ビジネスアイディアをもとにプロトタイプを作って検証するのが、まず最初のステップです。この段階ではいくつものプロトタイプを作り最適なモデルを探るために数多くのトライ&エラーが必要でしょう。そのためにIBMではGUI画面だけでIoTシステムのプロトタイプを組み立てられるIBM IoT Foundationを提供しています。

プロトタイプで効果を確認したら、次は実際のビジネスに導入するステップへと進みます。ここではスモールスタートで必要な機能要件を確認できるように、やはりクラウドを活用するのがいいと思います。Bluemix上で実現されたIBM IoT BaaSをオススメすることが多いですね。そして最後のステップは、大規模導入や他システムとのより緊密な連携です。この段階まで来ると可用性や拡張性などの非機能要件の充足や運用上のお客様固有の仕組みへの対応なども多いので、プライベートクラウドやオンプレミスのシステムとして作り込むことになるでしょう。

――特にIBMならではの特長などはありますか?

鈴木 ひとつひとつの要素技術に、長年の経験で蓄積されたノウハウが込められていますが、もっともわかりやすい特長はスタートから本格活用までのすべてのシーンをサポートできるということでしょうね。GUIを使ったプロトタイプづくり、クラウドを使ったスモールスタートで求められるアジリティにもしっかり応えます。さらに大規模活用に進んだ際には、世界中の政府機関や大企業向けの要望にも応えられる製品ラインナップと技術力で、高品質なシステムを構築可能です。

――IoT導入は、プロトタイプづくりから始まるとのお話ですが、具体的にはどのように取り組むべきなのでしょうか。

鈴木 IoTというとデバイスにまず目がいきがちですが、デバイス選びよりも重要なことがあります。それは、ビジネスにIoTの力を活かすスキームを考えることです。といっても、最適なスキームを考えるのは簡単なことではありません。これまでだって最適だと思うスキームを考案し、トライし続けてきたことでしょう。IoTという新たな力をビジネスに活かすためには、もっとたくさんのトライ&エラーが必要になります。

特にビジネスアイディアの宝庫である現場のオペレーターの方々に手軽にトライ&エラーに取り組んでもらうことが重要だと考えていますが、そのためには、ITの知識というハードルを取り除く必要があります。そのために開発、提供しているのがIBM IoT Foundationです。クラウドサービスなので自前でシステムを用意する必要がなく、用意されたコンポーネントを使ってIoTシステムのプロトタイプを作れます。GUI画面を使ったノンコーディング開発なので、プログラミング知識のない方でも短時間で使いこなせます。

しかもデータを分析するアナリティクスの機能をコンポーネントとして用意してあります。データを集めて確認するだけではなく、収集したデータを分析し、分析結果に応じてアクションを起こすところまでプロトタイプとして作り込めるのです。

――なるほど、ノンコーディングでプロトタイプを作れるなら、現場の方でも色々なアイディアを手軽にトライできますね。とはいえ、ITベンダーの「手軽にできます」といううたい文句に苦い思い出を持つ方もいそうです。どのくらい手軽なのでしょうか。

鈴木 最近はIoTのセミナーで講演することが多いのですが、その講演の最中に、実際にシステムを作って見せられるくらいに手軽です。単純なデータ収集ならものの数分で完成しますよ。

実はその手軽さをお見せするだけではなく、実際に皆さんにも体験していただく機会もこれからはご用意したいと思っています。近いところでは、5月27日から開催されるワイヤレスジャパン会場で、来場者の方にその場でIoTアプリを作っていただけるイベントを予定しています。ぜひこの機会に、IBM IoT Foundationの手軽さとIoTの可能性を、ご自分の体で感じていただきたいですね。

 

★5月27日から3日間、東京ビッグサイトで開催する「ワイヤレスジャパン2015」の「M2M/IoTセッション」に、3日間にわたって鈴木氏が登壇します。※講演内容は3日間とも異なります。

★お申し込みはこちらから⇒

http://www8.ric.co.jp/expo/wj/conference.html#M1(5月27日)
http://www8.ric.co.jp/expo/wj/conference.html#M2(5月28日)
http://www8.ric.co.jp/expo/wj/conference.html#M3(5月29日)

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