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「WebRTCで誰が最も儲かるのか?」――オラクルとダイアロジックに聞くWebRTCビジネス

文◎坪田弘樹(編集部) 2014.07.22

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ブラウザ上でリアルタイムコミュニケーションを実現するWebRTCは、どんな用途で使われていくのか。特に期待が高いのは企業コミュニケーション分野。WebRTC対応の開発者向けソリューションを提供する日本オラクルとダイアロジックの2社に、WebRTCのユースケースなどについて聞いた。


オラクルは2013年9月に、WebRTCサービスを提供するためのソリューション「Oracle Communications WebRTC Session Controller(OCWSC)」を発表した。これは、WebRTCアプリを開発・提供するとともに、SIPやRTPといった既存プロトコルとの相互接続を可能にするものだ(図表1)。WebRTCベースのリアルタイムコミュニケーション機能を開発し、既存サービスの価値を高める手段として、通信キャリアや企業に提供している。


図表1 オラクルのWebRTCソリューション
オラクルのWebRTCソリューション


OCWSCは、WebSocketによるシグナリング処理およびSIPとの相互接続を行う「Signaling Engine」と、WebRTCのメディア処理を行う「Media Eng ine」で構成される。また、WebRTCアプリを開発するためのSDK(ソフトウェア開発キット)も提供する。

日本オラクルのインダストリー・ビジネス・ユニットでグローバル・クライアント・アドバイザー ディレクターを務める伊藤亮三氏によれば、OCWSCは、従来からキャリア向けに提供してきたSIPアプリケーションサーバー製品と、2013年2月に買収したAcme Packet社のセッションボーダーコントローラ(SBC)製品をベースに、WebSocket対応のシグナリング制御やNATトラバーサル、メディアコーデック変換等の機能を追加したもの。「キャリア向けにも実績のある製品をベースにしており、WebRTCと既存のIP電話やVoLTE、NGNを接続して信頼性の高いサービスが提供できる」のが特徴だ。

 

WebRTCでUCを作る

伊藤氏は、WebRTCはコンシューマ市場ではSafari、Internet ExplorerのWebRTCへの対応により普及が加速すると考えている。さらに有望視しているのはエンタープライズ向けの市場で、次の2つのユースケースを想定し、OCWSCを提案していくという。

1つが、コンタクトセンターだ。

企業とその顧客とのコンタクトポイントはコンタクトセンター(電話)とWebに分かれているが、WebRTCを使えばブラウザ上にそれを統合できる。WebサイトにFAQを掲載して顧客に対応しながら、必要に応じてブラウザ上で音声・ビデオ通話によるサポートも行えるようになる。また、顧客の端末と画面を共有してより細かな説明をしたりといった新たなサービスも可能になる。

もう1つが、企業内コミュニケーションでの活用だ。図表2のように、既存のIP-PBXやUCとWebRTCを連携すれば、汎用端末とブラウザからそれらの企業内コミュニケーション基盤を利用できるようになる。


図表2 WebRTC:企業コミュニケーション
WebRTC:企業コミュニケーション


また、オラクルは従来からプレゼンス/IM等の機能を持つ企業向けメッセージング基盤製品「Oracle Communications Unified Communicaitons Suite」を提供しているが、この製品にもすでにWebRTC 機能を組み込んでいる。これにより、音声・ビデオ通話等も可能になり、統合的なUCプラットフォームを提供できるようになったわけだ。

このようにWebRTCを企業内コミュニケーションに用いることの利点について伊藤氏は、「ノートPCかスマートフォン/タブレット端末が1台あれば多目的に利用できます。また、サーバー側のアプリケーションも集約でき、明確なコスト削減効果があります」と話す。低コストにUCを導入し、裾野を広げるのに役立ちそうだ。

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