A10ネットワークスCEOと日本法人社長に聞く「成長加速、セキュリティが6割に」

ADCベンダーのA10ネットワークスの収益全体の6割は今やセキュリティ関連が占める。「インフラ製品にセキュリティ機能も搭載している点が独自の強み」という同社の現状と戦略を米A10 Networks 社長 兼 CEOのドゥルパド・トリベディ氏とA10ネットワークス 日本法人代表 兼 社長 米国本社ヴァイスプレジデント兼務の川口亨氏に聞いた。

米A10 Networks 社長 兼 CEO ドゥルパド・トリベディ(Dhrupad Trivedi)氏

米A10 Networks 社長 兼 CEO ドゥルパド・トリベディ(Dhrupad Trivedi)氏

――A10ネットワークスの最近のビジネス状況は。

トリベディ 安全で、可用性が高く、効率的という3つの要素を兼ね備えた「ビジネスクリティカル」なネットワークを提供することに我々は最も注力しています。お客様の環境がオンプレミスであってもクラウドであっても、また使われている技術が旧式のものであっても5Gであってもです。

A10ネットワークスが米国で創業したのは2004年のことで、2014年に上場しました。当初の成長は比較的ゆっくりしたものでしたが、ここ数年、大きく加速しています(図表1)。

 図表1 A10ネットワークスの上場以降の成長率の推移 図表1 A10ネットワークスの上場以降の成長率の推移

2022年の成長率は12.1%となり、創業以来最大の約2億8000万ドルの収益を達成できました。現在グローバルで約7000社に利用いただいています。

地域別に収益を見ると、日本が約3割、北米が約5割です。収益を多様化できていることも我々の特色であり、そのためコロナ禍で様々な制約がある中でもグローバルで大きな成果を出すことができました(図表2)。地域ごとに抱えている課題は違っており、多様化できているから、ある地域で収益が落ち込んでも成果を出し続けられるのです。

図表2 地域・業界・収益タイプ別の売上比率

図表2 地域・業界・収益タイプ別の売上比率

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