NTTドコモは2018年8月2日、2019年3月期第1四半期決算を発表した。営業収益は前年同期比3.8%増の1兆1767億円、営業利益は同9.9%増の3099億円と増収増益だった。
セグメント別では、通信事業の営業収益は9636億円(対前年同期比403億円増)、営業利益は2666億円(同216億円増)。スマートモバイルバイル通信サービスと光通信サービスの増収が増益に貢献した。ライフ領域は、らでぃっしゅぼーやの売却でスマートライフ事業の営業収益が前年同期より1億円減少したが、増収増益となった。
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通信事業、スマートライフ領域とも増収増益だった |
ドコモは今年度より、回線契約を中心とした従来の方針をあらため、「dポイントクラブ」の会員を軸とした顧客基盤の拡大に取り組んでいる。
dポイントの約44%が提携先で利用されている |
付与されたポイントの約44%が、ローソンやマツモトキヨシなどの提携先で使われていることになる。吉澤和弘社長は「送客効果もあり、当初の狙い通り、相互にメリットのある良い動きになっているのではないか」と語った。
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NTTドコモ吉澤和弘社長 |
会見では、契約時の「2年縛り」の見直しにも言及した。
契約から2年経過後、25~26カ月目に解約手続きをしなければ解約金が発生する現在の仕組みは、他社への乗り換えを制限しているとの議論があり、総務省の行政指導が行われた。これを受けて、ドコモでは「更新月」を24カ月目からの3カ月間に拡大する。一方、解約金(9500円)を廃止したり減額することは考えていないが、更新月の拡大により契約24カ月目の月末まで使っても違約金が発生しないようになるという。吉澤社長によると、今年度中に実施する方針。キャリア3社で内容が異なると新たな問題になりかねないため、3社で検討した上で足並みを揃えたいという。