「『広帯域のColt』というブランドネームを確立したい」――。こう述べるのは、Coltテクノロジーサービス 代表取締役社長の日置健二氏だ。
同社は国内のネットワーク基盤を刷新・増強する。Colt CEO カール・グリブナー氏は、「これから8~9カ月かけて大規模な投資を行い、広帯域ネットワークを敷設する」と明らかにした。
(左から)Colt最高経営責任者のカール・グリブナー氏、Coltテクノロジーサービス代表取締役社長の日置健二氏、同社執行役員アジアプロダクトマネジメント本部長の星野真人氏 |
投資金額は非公表だそうだが大きな決断をした様子で、日置氏は「金額を公表したいくらい」と言う。
東京・大阪間は日本で最もビジーな回線大規模投資で強化されるのは、①東京や大阪のサービスエリア拡張と容量拡大、②東京・大阪間のバックボーン強化、③海底中継所の接続追加など。
まず①は、これから6~8カ月かけて、東京と大阪のサービスエリアを1.5倍に拡大し、それらのエリアにおける通信容量を10倍にするという。
都市部のキャパシティは10倍に増強する |
次に②東京・大阪間のバックボーンにおいては、既設の海側のルートは容量を2倍に増強するほか、山側のルートを新設するという。「東京と大阪を繋ぐバックボーン回線は、日本の中で一番トラフィックが多いところ。そこを太くして、最もビジーなネットワークの需要を取り込んでいく戦略」と日置氏は説明する。
山ルートを新設し、海ルートの通信容量は2倍に拡張 |
さらに③海底線中継所は、従来からある志摩、豊橋、千倉に、新しく丸山海底線中継所を加え、合計4カ所にするという。「今まで千倉は、シングルのバックボーンで繋げていた。しかし千倉に近いロケーションの丸山が加わることで、ネットワークをリング化してプロテクションできるようになる」と、Coltテクノロジーサービスの星野真人氏は述べる。
新設する丸山海底線中継所は、今年の年末年始にかけて、アメリカやアジアとつながる海底ケーブルができる予定だという |