PTCジャパンのブースでは、IoTプラットフォーム「ThingWorx」を展示している。また、毎時15分~/45分~ライブデモを実施し、ビジネスで必要とされるIoTアプリをいかに短期間で簡単に開発できるかを披露している。ワイヤレスジャパン2日目も、PTCジャパンのブースには数多くの来場者が訪れ、迅速かつ機動的なIoTアプリの開発デモに見入っていた。
ThingWorxで開発したグラフィカルなダッシュボード。ノンプログラミングで開発できる |
ブースで展示されているThingWorxは、IoTアプリを開発するためのプラットフォームである。これを利用すれば、IoTで収集したデータをグラフィカルに表示するダッシュボードを誰でも簡単に開発でき、「センサーから収集したデータを可視化したい」「どこの情報なのかマップも合わせて表示したい」「これまでの統計データを グラフで見たい」などの要望を叶えることが可能になる。
IoTアプリ開発におけるThingWorxの特徴は、その開発効率の良さに尽きる。難しいプログラミング言語を学ばずとも、ドラッグ&ドロップだけのノンプログラミングでダッシュボードを作成できてしまうのだ。これまでは2カ月、3カ月と長い時間を費やして行ってきたアプリ開発が、1~2週間で完了するという。
実際に、ユーザー企業からは、「ThingWorxを利用することで、開発スピードは10倍、開発コストは1/10になった」と評価されているとのことだ。また、ライブデモでは簡単なダッシュボードの開発を行っていたが、ドラッグ&ドロップのみで開発作業は進み、わずか10分間で簡単なダッシュ ボード画面が仕上がっていた。
ThingWorxではドラッグ&ドロップでIoTアプリを開発 |
さらに、他ベンダーが提供するクラウドサービス、ビッグデータ解析アプリケーション、業務用アプリケーション、SNSなど、多様なアプリケーションとも連携する基盤が提供されていることもThingWorxの特徴だ。これらのアプリケーションとの連携もノンプログラミングで実現できる。
例えば、Google マップをダッシュボードに表示させたいと思っても、普通に一からプログラミングをする場合は大層な手間がかかるという。しかし、ThingWorxを利用すれば、クリックするだけでGoogle マップを呼び出せ、簡単にダッシュボード内に表示させることができるのだ。
ThingWorxでは10倍のスピードで開発と展開ができるという |
PTCジャパンは、IoTアプリ開発のスピードを重視する。その理由は、新しいビジネス変革にはスピードが必要だからだ。せっかくIoTを活用した魅力的なビジネスモデルを思いついても、IoTアプリの開発に何カ月もかけていては好機を逃してしまう。
同社によれば、IoTアプリの開発には関係者の80%の時間が費やされていると言われているそうだ。そこでThingWorxを企業に利用してもらい、ビジネスのことに頭を使う時間を80%、アプリ開発の時間を20%にすることで、ユーザー企業のビジネスに貢献していきたいという。
本格化しつつあるM2M/IoTビジネスにおいて、数々の国内外の企業がThingWorxをIoTアプリの開発プラットフォームとして採用している。これからThingWorxはどのようなポジションを占めることになるのか、今後の展開に期待したい。