UQコミュニケーションズは2013年9月30日、下り最大110Mbpsの新サービス「WiMAX 2+」を10月31日から提供開始すると発表した。
WiMAX 2+は、今年7月29日にUQコミュニケーションズに追加割当された2.5GHz帯の新規周波数を用いて提供するサービスだ。追加割当された20MHz幅により、下り最大110Mbps、上り最大10Mbpsを実現する。
WiMAX 2+が採用する通信規格は、WiMAX Release2.1。MIMOや変調方式の高度化、キャリアアグリゲーション技術などにより、将来的には1Gbps超への高速化が可能になる見込みだ。また、TD-LTE互換であることも大きな特徴である。
WiMAX 2+(WiMAX Release2.1)の特徴 |
月額料金は3880円、au 4G LTEも利用可能
WiMAX 2+の月額料金は3880円と、従来のWiMAX 1から据え置きとなった。ただし、2年の継続利用が条件になっている。
また、今回発表されたWiMAX 2+対応Wi-Fiルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」は、auの4G LTEにも対応しており、月額1055円でLTEも利用できる。LTEの料金は、利用した月だけかかる仕組みで、LTE利用月は7GBの利用制限も設定される。
WiMAX 2+対応Wi-Fiルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」(ファーウェイ製)の主な特徴 |
エリアについては、都市部のトラフィック過密エリアからWiMAX 2+対応基地局を導入していく計画で、まずは都内の環状7号線の内側からのスタートになるという。そして2014年3月末の基地局数は7000局を予定し、東名阪エリアをカバーする計画だ。7月29日の割当から3カ月でのサービス開始となるが、WiMAX 1とWiMAX 2+を一体的に処理できる基地局のため、基地局設置の交渉は比較的スムーズに進められているという。
2014年3月末のエリア展開イメージ |
220Mbps化の具体的時期は?
WiMAX 2+の次の高速化のステップは220Mbpsだ。ここしばらく携帯電話キャリアとの速度競争において後塵を拝してきたUQコミュニケーションズだけに、代表取締役社長の野坂章雄氏は「来年度には最大220Mbpsで、また業界最速に返り咲きたい」と意気込んだ。
その具体的時期だが、野坂氏によると「2013年度末は厳しいと見ている。2014年の中頃か1年後くらい」になる見通しとのこと。WiMAX 2+の220Mbps化は、4×2 MIMOから4×4 MIMOへの高度化により実現される。つまり、基地局側ではなく、デバイス側の対応を待つ必要があるのだという。
WiMAX 2+の高速化ロードマップ。1Gbp超への高速化は2017年になる |