
(左から)ミーク 代表取締役 執行役員社長 峯村竜太氏、ミークモバイル 代表取締役社長 小林敏範氏
ミークは2025年10月30日、記者説明会を開催。新会社「ミークモバイル」を設立し、非通信事業者のモバイル事業参入を支援するサービス「MVNO as a Service」を提供開始したと発表した。
ミークでは、MVNO事業者を支援するMVNE(仮想移動体サービス提供者)サービスを提供しているが、総務省への届出や顧客管理などはMVNO事業者自身で行う必要があった。
今回のMVNO as a Serviceは、非通信事業者がサービス名称や料金プランを選択するだけでモバイルサービスを展開できるのが特徴だ。顧客管理や各種申請に加え、料金請求・回収やカスタマサポートなど、モバイルサービスの提供に必要となる業務をミークモバイルがワンストップで提供する。

MVNO as a Serviceの概要
料金プランについては、月額980円の4GBプラン、月額1780円の12GBプラン、月額1980円の22GBプラン、月額2580円の37GBプラン、月額3980円の57GBプランから選択することができる(いずれも税込)。

料金プラン
企画からローンチまでのリードタイムを半減
MVNO as a Serviceを利用する大きなメリットは、スピーディーにMVNOサービスをローンチできる点にあるとミークモバイル 代表取締役社長の小林敏範氏は話した。自社でMVNO基盤を構築・運用する場合、ローンチまでに約6カ月を要するが、MVNO as a Serviceを活用することで、およそ3カ月でMVNOサービスを提供できるという。
「申し込みページや本人確認の仕組み、顧客管理システムなどを一から整えるのは経験がないと難しく、初期投資も時間もかかる。これらをミークモバイルが一括して担う」(小林氏)ことで、開発期間の短縮とコスト削減を実現できるとした。
また、「24時間365日のシステム保守・運用に加え、課金やサービス管理まで含めると、これまでは10人以上の体制が必要だった。しかし、MVNO as a Serviceを活用すれば、そうした運営要員を自社で抱える必要がなくなる」と小林氏は説明した。
ただし、MVNO as a Serviceは、MVNO事業に必要なシステムをあらかじめ整えたパッケージ型での提供となるため、カスタマイズ性は高くない。また、売上・利益はミークモバイルが販売実績に応じて手数料として利用者側に還元するビジネスモデルとなるため、自社でMVNO基盤を構築した場合に比べると、収益性は限定的となる。「高い利益を狙うというよりは、ライトにMVNO事業を始めたいお客様に適している」(小林氏)













