シスコが新型半導体を搭載した51.2Tルーター「Cisco 8223」、分散型AIワークロードに対応

シスコシステムズは2025年10月21日、分散した複数のAIデータセンターを接続することを目的とした新たなルーティングシステム「Cisco 8223」を発表した。

Cisco 8223は、データセンター間のAIワークロードの膨大なトラフィックに対応するために構築された、51.2Tbpsの固定型イーサネットルーターだ。新たに開発した同社製Silicon One チップ「P200」を搭載する。すでに一部のハイパースケーラー向けに出荷を開始している。

新型半導体「P200」とCisco 8223ルーター

新型半導体「P200」とCisco 8223ルーター

3RUサイズのシステムで、電力効率はスイッチ並みという。ポート密度は業界最高レベルであり、64ポートの800GE対応ポートを64基搭載する唯一の固定ルーティングシステムだ。毎秒200億パケット以上の処理能力と、最大毎秒3エクサビットまで拡張できるルーティング性能を提供する。

また、800GEコヒーレント光通信に対応しており、最大1000kmに及ぶデータセンター間の相互接続やメトロネットワークでの利用を可能にしている。P200チップのディープバッファリング機能により、AIトレーニング時による膨大なトラフィック急増を吸収し、性能を維持するとともにネットワークの遅延を防ぐという。

Cisco 8223は、まずはオープンソースの SONiC 環境向けに提供され、今後、IOS XRにも対応していく予定。そして、固定型のCisco 8223システムでの提供に加え、P200シリコン自体もモジュール型プラットフォームや分離型シャーシで展開可能となり、ネットワークの規模に関わらずアーキテクチャの一貫性を確保することができるとしている。

さらに、Cisco Nexus ポートフォリオも近い将来、P200をベースとし、NX-OSを搭載するシステムをサポートする予定だ。

関連リンク

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

FEATURE特集

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。