AIロボティクス市場、2050年に6兆円規模へ 都市OSとデータ連携基盤が通信業界の鍵

三菱総合研究所が記者説明会を開催し、日本のAIロボティクス市場の最新動向について解説した。2050年には6兆円規模に拡大。通信事業者には、エコシステム形成を担う役割が求められ、都市インフラとの接続やセキュアなデータ基盤の構築が大きなビジネス機会になるという。

三菱総合研究所 先進技術センター 主席研究員 松本昌昭氏

三菱総合研究所は2025年9月30日、AIロボティクスに関する記者説明会を開催。同社 先進技術センター 主席研究員の松本昌昭氏は、「AIとロボティクスの融合により、従来の産業用ロボット中心から、サービスロボットが主役となる市場構造への大転換が起きる。特に通信事業者にとっては、ロボット同士やインフラとの連携に不可欠な都市OSやデータ連携基盤の構築が新たな成長機会になる」と説明した。

サービスロボット市場が急拡大、通信インフラが鍵に

松本氏は、日本のAIロボティクス市場が2030年の2.5兆円から2050年には6兆円規模に成長すると予測した。世界市場では同期間に27兆円から90兆円への拡大を見込む。

これまで日本が強みとしてきた産業用ロボットから、サービスロボットへと市場の主役が交代し、介護、物流、医療など人手不足が深刻な分野での活用が進む見通しだという。

また、重点分野の1つにエリアマネジメント分野を挙げた。2035年頃には、郊外居住者の生活インフラに浸透し、時間と空間を隔てて不足する人手を代替する社会が想定できるとしたが、実現に向けてカギとして「多機能ロボット・都市OSの導入」を松本氏は挙げた。ロボット同士の連携やエレベーターなどインフラとの接続が必要となるからで、「ロボット単体ではなく、環境全体のデータ連携が重要。ここに通信事業者のビジネスチャンスがある」と指摘した。

エリアマネジメント分野の実装ポイント

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