ソフトバンク宮川社長が語るAIエージェント活用法「AIへの静観は退化を意味する」

ソフトバンクのプライベートイベント「SoftBank World 2025」の特別講演に登壇した宮川潤一社長は、「AIエージェントがデジタル労働力として社会実装され始めていく」と語り、まずは分析やリサーチ、問い合わせ業務などで活用されていくと展望した。また、「AIエージェントの動向を静観していては、企業が退化してしまう」と警告し、企業は積極的にAIエージェントを導入するべきだと説いた。

「『知能の原動力』としてのAIエージェントは、モーターによる第二次産業革命や、ICチップによる第三次産業革命とは比較にならないくらい、社会に大きな変革をもたらす。いよいよ『第四次産業革命』が本格的に動き出すだろう」

ソフトバンク 代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一氏は、2025年7月16日に開催されたプライベートイベント「SoftBank World 2025」の特別講演の冒頭で、こう語った。

ソフトバンク 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川潤一氏

ソフトバンク 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川潤一氏

人間の脳レベルは10ヨタFLOPs(学習に要する計算量)と言われているが、イーロン・マスク氏が率いる米xAI社が今年7月に公開したLLM(大規模言語モデル)は640ヨタを誇り、人間の知能を大きく上回っている。米OpenAI社のコード生成エージェント「Codex」も、プログラミングオリンピック金メダリストの平均スコア(2500点)を上回る2727点を叩き出した。

宮川氏によれば、ソフトバンクの生成AI子会社であるSB Intuitionsが昨年9月に公開した日本語特化LLM「Sarashina」も、人間の脳の計算能力に匹敵する性能を有するといい、誰でも簡単にAIアプリの開発が可能とのことだ。

例えば、「Webで遊べるオセロゲームを作ってくれない?」と宮川氏がSarashinaに投げかけたところ、わずか1分22秒でオセロゲームを開発。「世界最強レベルのAIと対戦したい」「AI同士の対戦を見たい」「アプリの見た目も格好よくしてほしい」と追加注文した際には、3分50秒でこれらの機能を追加できたそうだ。

AIエージェントを活用したオセロゲームの開発

AIエージェントを活用したオセロゲームの開発

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