NECは2025年7月10日、ネットワーク機器の真正性を確保しつつ、AIによる脅威の可視化と優先対応を可能にする「NEC サプライチェーンセキュリティマネジメント for ネットワーク」の新バージョンを販売開始した。サービス版とソフトウェア版を用意し、今回はまずサービス版の提供を開始する。
同製品は、サプライチェーンに起因する脅威の可視化を目的としたセキュリティ対策ソリューション。新バージョンでは、NECの独自AI技術と脆弱性分析フレームワークであるSSVC(Stakeholder-Specific Vulnerability Categorization)を活用し、アラートの効率的な絞り込みと脆弱性対処の優先順位付けが可能となった。
新たに搭載された「効率的なアラートの絞り込み」機能では、ネットワーク機器のログをAIが解析し、普段と異なる異常操作や不正アクセスを自動的に抽出。目視確認すべきアラートを最大90%削減できるとする。
また、「脆弱性対処の優先付け」機能では、SSVC手法を用いて収集した脆弱性情報を多角的に評価。ユーザー環境に応じたリスクの高さを自動分類し、対処の緊急度を明示する。NEC社内での検証では、従来より対処対象を60%程度に絞り込めたという。
新バージョンの価格は、管理対象機器100台あたり年額350万円(税別)から。今後5年間で3万台のネットワーク機器を対象とすることを目標に販売を展開する。