日本ラドウェアが仮想ロードバランサの新シリーズ、新戦略「ADC Fabric」も発表

日本ラドウェアがサーバーとネットワーク、ロードバランサのすべてをファブリック化し統合管理するというコンセプト「ADC Fabric」を発表。併せて、最大480の仮想ロードバランサに対応した新プラットフォームなどを発表した。

ロードバランサ/ADCベンダーの日本ラドウェアは2012年2月15日、新たな仮想化戦略「ADC Fabric(VADI 2.0)」を発表した。これは2010年10月に発表した仮想化アプリケーションデリバリー戦略「VADI」参考記事の第2世代にあたるもの。

「サーバーなどのコンピューティングリソースとネットワークのファブリック化が進展しているが、この両者の中間にあるのがロードバランサ/ADCの層だ。データセンターの俊敏性向上、SLAの高度化、コスト削減をエンド・トゥ・エンドで実現するには、コンピュータとネットワークだけでなく、ロードバランサ/ADCのファブリックも一緒にコントロールする必要がある。そして、これによりコンフィギュレーションを自動化することが可能だ」。イスラエル本社でCTOを務めるアヴィ・チェスラ氏は、ADC Fabricについて、このように説明した。

ADC Fabricのコンセプト図
ADC Fabricのコンセプト図

この自動化のため、今回強化されたのが統合管理のためのプラグイン「vDirect」である。従来からサポートしていた「VMware vCenter Orchestrator」に加えて、新たに「VMware vCloud Director」と「Red Hat Enterprise Virtualization(RHEV)」に対応した。これらのマネジメントシステムを使って、コンピューティング、ロードバランサ/ADC、ネットワークを統合的に管理できるという。

例えば、仮想サーバーのマイグレーション時に仮想ロードバランサ/ADC(vADC)も一緒にマイグレーションしたり、トラフィックなどに応じてvADCを自動でスケールアップ/ダウンすることもできるとのことだ。「vADCを自動でスケールアップする技術を提供しているのは我が社だけ」(チェスラ氏)。

また、SAPやSharePointといったメジャーアプリケーション用のテンプレートである「AppShape」も新しく提供。vADCの初期設定作業を簡素化できるという。

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