Googleは2024年4月11日(米国時間)、Google Cloud blogで、「日本へのデジタルコネクティビティの拡張」を目的に1500 億円(10億米国ドル)を投資すると発表した。内容は、2023年10月に発表した太平洋接続構想の拡張と、新たな2つの海底ケーブルを構築するというものだ。
新設する海底ケーブルのイメージ(出典:Google Cloud blog)
これらのケーブルは、KDDI、アルテリア・ネットワークス、CITADEL Pacific Ltd.、および北マリアナ諸島自治連邦区 (the Commonwealth of the Northern Mariana Islands 以下、CNMI)と協力して構築する。日本のネットワークインフラへの投資や新規データセンターの開設等を含めて2022年10月に発表した日本デジタル未来構想の一環であり、米国大陸と日本の間に新たな光ファイバーケーブルを配設することで、両国に加えて、複数の太平洋諸国および領土間のデジタル接続の信頼性と可用性を高めるのが狙いという。
新たに建設が発表された海底ケーブルの名称は「Proa」と「Taihei」だ。
ProaはNECの協力で構築し、日本、CNMI、グアムを接続する。これにより、同じくNECの協力で構築した、台湾-フィリピン-米国をつなぐ海底ケーブル「TPU」は、CNMIへ延伸される。ProaとTPUはCNMI初となる国際海底ケーブルとして、米国大陸と三重県志摩市の間に新たなルートを構築する。
「太平」から名付けられたTaiheiは、日本とハワイを結ぶ新たな海底ケーブルだ。こちらもNECが協力する。また、2023年5月に発表した、米国大陸からフィジーとオーストラリアへのケーブルであるTabuaはハワイまで延伸される。TaiheiとTabuaが完成すると、米国大陸と茨城県高萩市の間の複数拠点を結ぶケーブルとなる。