OKIが2010年11月30日~12月1日の2日にわたりウェスティンホテル東京(目黒区)で開催しているプライベート展「OKIプレミアムフェ ア2010」。同展では現在開発中のものも含め、各種のICTソリューションが展示されている。本稿ではそのうち、オフィスの業務効率化、コスト削減に貢献するソ リューションをいくつか取り上げ、同社の取り組みをレポートしていこう。
オフィス向けの展示エリア内で目立ったのは、現在注目を集めているスマートフォン、タブレット端末の業務活用だ。PBX/SIPサーバーとAndroid端末を連携させて内線通話を行ったり、社内の情報システムを社外から利用するといったFMCソリューションが多くの来場者を 惹きつけていた。
OKIのIPセントレックスサーバー「SS9100」とスマートフォンを使ったデモでは、Android端末からSS9100にVPN接続 し、VoIPで内線通話を行うFMCソリューションを紹介していた。OKIが開発したFMCアプリケーションをスマートフォンにインストールし、これを 使ってパケット通信で内線通話をするもので、定額のデータ通信サービスを利用していれば、データ通信の利用料で通話も行える。
OKIは2009年から、スマートフォン向けの業務アプリケーション開発プラットフォーム「MoBiz(モービズ)Platform」を提供しており、会場内では、このMoBiz Platform上で動作する業務アプリケーションのデモも行われていた。
スマートフォンとタブレット端末を使った保守作業向けソリューションのデモ。モバイル端末で情報を閲覧するほか、作業の進捗状況の入力や報告を行う(左)。右は、各作業員の位置と進捗状況を地図上で確認できる管理者用のPC画面。 |
上の写真は、保守サービス業の支援システムの例だ。デモに使用されていたのは、auから発売されたばかりのAndroidスマートフォン「IS03」、ドコモのAndroidタブレット「GALAXY Tab」など。これらを使って、保守作業員が現場で実施する作業内容を確認したり、作業の進捗状況を入力(移動開始、作業開始、完了報告など)すると、管理者 のPCに各作業員の状況が一覧で表示される。モバイル端末の位置情報を拾ってマップ上に各作業員の現在位置も表示され、保守業務の進捗状況と作業員の位置 が1つの画面内で把握できる。画面上のリストからワンクリックで作業員のスマートフォンに電話をかけて指示を送ることも可能だ。
ドコモのAndroidタブレット「GALAXY Tab」の入力画面。スマートフォンと比べると当然、細かな情報も見やすく、画面上のボタンも押しやすい。業務活用に注目が集まっているiPadに比べて重量が軽い点も、フィールドワークの現場では大きな利点になるだろう。 |
発売間もないGALAXY tabで社内システムと連携した業務アプリのデモを初めて体験したが、当然のことながら、スマートフォンに比べて画面が見やすく入力も非常にしやすかっ た。タッチパネル上で例えば「作業開始」「部品交換」などのボタンを押すにしても、スマートフォンよりも当然やりやすい。それでいて片手で持っていても重 さはそれほど感じず、顧客情報などを表示しても見やすかった。一見しただけの印象だが、iPadに比べて一回り小さく軽い7インチタブレットは、業務端末 としても適していると感じた。
【訂正とお詫び】初回掲載時、MoBiz Platformの対応端末としてiPhone 4を記載していましたが、現時点では非対応でした。関係者並びに読者の方々にお詫びして訂正いたします。