デジタル変革時代の電波政策懇談会 5Gビジネスデザインワーキンググループ
割当方式検討タスクフォースの主任を務める
東京大学大学院経済学研究科 教授の柳川範之氏
総務省の「割当方式検討タスクフォース」の第2回会合が3月14日に開催され、ソフトバンクと楽天モバイルへのヒアリングと、制度設計についての詳細検討が行われた。
注目点の1つは、条件付オークションにおける割当単位だ。NTTドコモとKDDIが登場した第1回会合では、KDDIが全国単位ではなく、市区町村単位など地域毎での割当を要望したが、ソフトバンクと楽天モバイルは今回、ともに全国単位での割当を希望した(参考記事:周波数オークションの割当単位は「全国」それとも「市区町村」? ドコモとKDDIで意見分かれる)。
全国一律での割当のほうが、ニーズに応じて柔軟に基地局を設置できること、同一周波数を利用する隣接事業者との干渉問題が起こらないことなどが理由だ。
KDDIの提案にしても、周波数自体は1つの事業者に対して全国一律で確保するというものであり、MNO4社の要望に大きな差はない。
ただ、地域単位での割当が行われる可能性も少なくなさそうだ。構成員の1人は、「今回準備できるミリ波の帯域はかなり広いと聞いている。全国一律と地域毎のオークションをハイブリッドで行うことは原理的に可能ではないか」と発言。
ヒアリングの後に行われた制度設計についての論点整理でも、「一部を全国単位とし、他を従来より小さな単位(市区町村単位等)で割り当てることも考えられるのではないか」と、事務局を務める総務省は説明した。